すごい時代になりましたね…ネコちゃんのIoTトイレ🐾

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

世の中は「IoTだ、AIだ」という時代になりましたが、このたび猫ちゃんの病気を予防できる先進的なトイレが発売されようとしています。

私は決して回し者ではありませんが、素直に「これはいい!!」と思いましたので、感想を交えながらご紹介したいと思います。

(画像などはホームページよりお借りしております。メーカーの方が見ていらっしゃったらどうかお許しください。)

 

IoTトイレ(スマートトイレとでも言いますか)とは、猫のトイレにコンピュータが内蔵されていて、毎日の猫ちゃんの体重や排尿回数、おしっこの量などを記録して、スマートフォンと連動して管理できるというたいへん優れもののトイレです。

 

toletta(トレッタ)

 

(株)ハチたまが開発した「TOLETTA(トレッタ)」です。

 

2018年8月8日(世界ねこの日)に発売予定となっております。

詳細はまだ詳しく書かれておりませんが、こちらのすごいところは、多頭飼いのおうちでも、猫の顔をカメラで認識して判別するということでしょうね。(その精度は分かりませんが・・・)

首輪もつけずに、複数頭のそれぞれの体重や尿回数などを記録することができる優れものです。

 

SHARPペットケアモニター

 

次は、SHARPペットヘルスケアが開発した「ペットケアモニター」です。

こちらの方が先に7/30に発売予定となっていますので、ホームページに様々な情報が掲載されていました。

 

SHARPスマホアプリ

 

スマホアプリが優秀ですね。体重の変動や尿量の推移が一目で分かります。

 

SHARP多頭飼いの場合

 

多頭飼いの場合は、こちらは首輪に別売りの個体識別バッジを装着しないといけないようですが、それぞれの体重や尿量などがしっかり個々に管理できるようですね。

 

SHARP通知機能

 

AIが尿量や体重の変動に異常を感知した場合に通知してくれるみたいなので、たくさんのデータが集まったら非常に優秀な体調管理ツールになりうると感じています。

 

 

こういったトイレを活用することで何が分かる?

猫の慢性腎臓病 皮下点滴

 

尿の回数の増加・・・若い猫ちゃんで多い尿路結石や特発性膀胱炎、老齢猫で多い細菌性膀胱炎などの病気では、残尿感が強く出てきますので、膀胱に少ししかおしっこがたまってなくても頻繁にトイレに入って何度もおしっこをするようになります

最も怖いのがオス猫の尿路閉塞(結石や細胞の塊などがおちんちんにつまってしまい、尿が出せなくなる状態)ですので、そうなる前の早い段階で、頻繁にトイレに入る猫ちゃんをAIが感知し、スマホにお知らせしてくれたら早期発見につながるでしょうね。

 

尿量の増加・・・猫ちゃんの3頭に1頭がなるという慢性腎臓病ですが、病気の初期のサインは多飲多尿(お水をたくさん飲んで、色の薄いおしっこをたくさんするようになる)です。

これは病気の症状とは認識されにくく、悲しいことに慢性腎臓病を診断するタイミングは、「やせてご飯を食べなくなって吐くようになって」からが多いんですよね。

腎臓病だけでなく多飲多尿を起こす病気は他にもたくさんありますので、そういった病気の早期発見が可能となるでしょう。

 

体重の増加や減少・・・体重の増減がグラフ化されることで、ダイエットへの意識が高まりますし、ダイエット食に取り組んだ際に結果が毎日目に見えるので、やる気につながるでしょうね。

腫瘍(ガン)などの体重が急に減少する病気の発見にも、体重グラフが大いに役立つかもしれません。

 

 

すごい時代になりましたね~。

使ってみたいのですが、残念ながらうちには猫はいませんし、病院の猫たちはうちの優秀なスタッフがすぐに異常を知らせてくれますので、とりあえず必要はありませんねぇ。。。うーん、残念(+ +)