てんかんと認知症用フード『ピュリナ ニューロケア』新発売!

2020年03月04日 (水)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

新型コロナウイルス感染症が大変な状況になってきましたね。

先日は、「犬でウイルス弱陽性反応が出た!」との報道もあり、ペットを飼っている皆さんも不安な日々をお過ごしでしょう。

日本獣医師会サイトでもアナウンスが出てますが、現状では、犬に付着したウイルスが反応した可能性が考えられており、ペットへの感染はないと考えられていますので、まずは人間が感染することを最大限防ぐ努力を徹底してください。

 

本日は、ピュリナから病院専用の「ピュリナ プロプラン ベテリナリーダイエット」シリーズとして新発売のフードをご紹介します。

(厳密には、発売されて半年以上経ちますが、当院として発売の体制が整ったタイミングでのお知らせとなります。。。)

 

 

動物病院では色んなメーカーの、様々な病気の子用の療法食を取り扱っているのですが、今回ご紹介するのは、その中でも異色なフードですよ。

なんと!たくさんのワンちゃんがお困りの「てんかん」による発作症状を改善をするフードです。

と同時に、脳にとって良い成分がたくさん含まれたフードですので、お年寄りワンちゃんの「認知症(痴呆・ぼけ)」の改善効果もあることが証明されているフードです。

 

脳によいと言われる『中鎖脂肪酸』とは

近頃、健康ブームで注目されている「中鎖脂肪酸:MCT(Medium Chain Triglyceride)」という成分をご存知でしょうか?

中鎖脂肪酸は、ココナッツオイルや母乳にも含まれる天然成分で、MCTオイルとして各社から販売されています。

一般的な油に含まれる長鎖脂肪酸と違い、体の中で素早く吸収・分解され、すぐにエネルギーとして利用される脂肪酸です。

ですから、スポーツをする方の素早いエネルギー補給目的や、余分な体脂肪として蓄積しないことから、ダイエット効果も期待されている注目の成分なんです。

 

しかし、ここ最近でもっとも注目されている効果が「脳機能を改善する効果」なのです。

人間のアルツハイマー病という認知症患者さんでは、脳細胞がエネルギーとしてブドウ糖を利用できず、エネルギー不足に陥ってしまうことが明らかになってきました。

その際に、中鎖脂肪酸を摂ることで素早くケトン体という物質に変わり、ブドウ糖が利用できない代わりに脳のエネルギー源として利用されるのです。

アルツハイマー病の患者さんで、認知機能の改善効果や記憶力低下を予防する効果が明確に証明されています。

 

また、人間のてんかんの患者さんに「ケトン食療法」という食事療法があり、ケトンを毎日摂取することでてんかんの頻度が減る効果が期待されています。そのため、中鎖脂肪酸を毎日摂取することで効果的にケトン体を体内に入れ、てんかん予防効果を発揮できるのかもしれません。

中鎖脂肪酸自体がてんかんを引き起こす脳のグルタミン酸受容体を抑えててんかんを抑制するとも考えられています。

 

 

 

てんかんに対する『ニューロケア』の効果

ピュリナの臨床研究で、てんかん持ちのワンちゃんに対して効果があるかの試験が行われました。その結果、

71%の犬で発作の頻度が減少したそうです。

約半数の犬が発作回数が半分以下になり、14%の犬では発作が起こらなくなったということですから、21頭という少数のデータながらも、てんかん発作のワンちゃんを飼っている方のお役に立てる商品になり得るのではないかと期待しております。

 

 

 

認知症に対する『ニューロケア』の効果

認知症のワンちゃんに対する研究も行われ、3ヶ月間の給与で認知症症状の改善も示唆されたそうです。

もともとワンちゃんの認知症には「EPA&DHA」が効果があると言われており、認知症用にEPA&DHAを含有したサプリメントも販売されております。

さらに、脳によいとされるアルギニンやビタミンBも強化されているので、脳の健康を保つ上で最上級の製品と言えます。

 

 

 

どうやったら買えるの?

これを読んで『ニューロケア』を購入したいと思われた方もたくさんいらっしゃるかと思います。

このピュリナの動物病院専売商品シリーズは、通常のインターネット販売では購入できない仕組みになっております。

購入したい方はまず動物病院にお問い合わせいただき、動物病院側が患者さん情報を登録して処方します。

(患者さん情報を登録してピュリナから案内が届くように、スマートフォンをお持ちの方は電話番号を、お持ちでない方はメールアドレスを教えていただく必要があります。)

 

届いたショートメールやE-mailから手続きを行えば、専用サイトからご自身の購入したいタイミングでいつでも購入できるようになります。

品物もご自宅に宅配で届きますので、動物病院に在庫を確認して取りに行く必要はありません。

 

糖尿病を併発しているワンちゃんへは与えない方が良いと思われますが、てんかんや認知症でお困りのワンちゃんの飼い主さんにはぜひ使っていただきたいと思います。

フードサンプルの小袋もご用意できますので、ぜひ一度お問い合わせくださいね!

 

腎臓病の検査『SDMA』が院内で測れるようになりました!

2020年01月28日 (火)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

以前に腎臓病を早期に診断する外注検査『IDEXX SDMA』についてご紹介させていただいておりました。

そのSDMAが、1月下旬より院内の検査機器で迅速に診断できるようになりました。

 

SDMAの検査キットが到着しました!

 

ワンちゃんでは「10頭に1頭」、猫ちゃんでは「3頭に1頭」がかかってしまうと言われている「慢性腎臓病」。

残念ながら治る病気ではありませんので、いかに早い段階で見つけてあげられるかが最も重要となります。

やせて食欲が落ちてしまうほど進行した状態で見つかると、毎日のように点滴に通ってもなかなか調子が回復しないこともあるのです。

 

そういった意味では、クレアチニンなどの他の血液検査項目や尿検査と併用することで、より早い段階で詳細な腎臓の検査が可能となります。

通常の検査と同じように10〜15分で検査結果が出るようになりましたので、後日お電話でご報告しなくて良くなりました。

 

やせてしまうことが多い慢性腎臓病のワンちゃん、猫ちゃん。

やせて筋肉量が少ないと、腎臓病の数値である「クレアチニン」は思ったほど上がらず、病気を過小評価してしまいます。

やせている腎臓病の子の治療がうまく行っているかどうかのモニターとしても使用できますので、定期的にチェックすることをオススメします。

 

 

オークけやきのアイドル、チェリーちゃんも腎臓病になってしまいまして、定期的に皮下点滴を行っています。

 

 

先日、院内で検査した検査結果を載せていますが、治療経過は良好です♪

SDMAをはじめ、クレアチニンやBUNといった腎臓の数値が10月よりも良くなっているのが一目瞭然ですね!

このままずっと元気に過ごして欲しいと思います。。。

 

Care My Pet ― 動物病院の検査情報サイト

 

期待の新製品が出ました!〜ヒルズ『腸内バイオーム』新発売!

2019年12月27日 (金)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

先日、ヒルズの新しいフードのセミナーに参加してきました。

博多駅近くの会場で、博多駅のイルミネーションをチラッと見てきましたが、最近はすごいんですね。

色んな食べ物、温かいお酒などの屋台が出ており、イルミネーションを見ながらお酒や音楽などクリスマスムードで盛り上がっていましたね。

「良いな〜楽しそうだな〜」と後ろ髪を引かれつつも、しっかりと勉強してきましたとさ。。。

 

 

最近、腸内細菌のことについて皆さんもテレビなどで色々見たり聞いたりしませんか?

ヨーグルトを毎朝食べたり、ヤクルトを飲んだりして腸活に励んでらっしゃる方も多いと思います。

ご存知のように私たち人間の腸の中には善玉菌がたくさん棲みついており、その腸内細菌の乱れ(専門的にはディスバイオーシスと呼びます)が様々な疾患と関連していることがだんだんとわかってきています。

それは犬猫の腸内も同じです。その腸内細菌に着目し、ヒルズは独自の栄養学的な研究に基づいて、良質な食物繊維を腸内細菌に届けて体によい物質を作らせるという革新的なフードを開発したのです。

今回はそのヒルズ待望の新製品のご紹介をしたいと思います。

 

ヒルズ独自の「アクティブバイオーム+」テクノロジーとは

 

 

今回新発売のヒルズ「腸内バイオーム」は、良質な繊維質を独自の配合で入れています。

その食物繊維が腸内細菌に利用され、腸内細菌が様々な有益な物質を生み出してくれるというわけです。

 

 

腸内細菌が作り出した「短鎖脂肪酸(酢酸・プロピオン酸・酪酸)」は、腸の細胞のエネルギー源になると同時に、腸粘膜表面の免疫細胞を調節してくれる働きがあります。また、「ポリフェノール」は抗酸化作用や抗炎症作用がありますので、そういった物質を直接的に薬やサプリで摂るわけではなく、腸内細菌に作ってもらうというのは非常に面白い製品だと思います。

腸内細菌の乱れ(ディスバイオーシス)が様々な病気につながると言われていますので、今後はその他の様々な病気への応用にも大いに期待したいところです。

 

こういった子におすすめします

 

今回のセミナーは猫の便秘と下痢のお話でしたので、猫のお話しか聞けませんでしたが、猫ちゃんの慢性の治らない下痢には効果があるとのことでした。

実はこのセミナーより前に、私もずっと下痢をしている慢性腸症の猫ちゃんに勧めたことがあり、その子は食べて2週間くらいで便が非常に調子よくなったと喜んでらっしゃいました。その子は元々おならが多かったり便の匂いが異常に臭かったりしたので、腸内細菌のバランスが悪いことが考えられました。フード変更により腸内環境が好転したのでしょう。おならは減り、便の匂いも異常に臭くはなくなったとのことでした。

下痢の猫ちゃんの中には、色々と薬やフードをやってもなかなか改善せず、何年もずっと下痢をしている子もいます。私たちも非常に苦労することが多いのですが、そういった子にはまず試してみるべきフードだと思います。

 

また、猫ちゃんの便秘に対しても一定の効果が期待できそうです。

これまで便秘がちの猫ちゃんには、ロイヤルカナンの「消化器サポート(可溶性繊維)」という製品を勧めていましたが、消化器サポートを食べない子や、逆に便が良くない状態になる場合などには使ってみる価値があると思っています。

 

臨床試験に参加した先生の話では、腸内環境がよくなることで便のにおいが臭くなくなるとのことですので、お部屋の猫ちゃんの便のにおいに悩まされている方にもオススメできるのではないでしょうか?

部屋に帰ってきたら、猫のうんちのにおいが充満して困ってる・・・という方はお試しいただければと思います。

 

猫ちゃんの腸内バイオームはものすごく美味しいようで、当院の老猫たちも競うように食べていました。

長く続けるという意味では「美味しさ」はもっとも大事な部分なので、とても良い商品が登場したなと嬉しく思っています。

 

また、犬の下痢の原因で最も多いのは「大腸炎」です。その大腸炎のきっかけとなることで多いのが、いつもと違う食べ物をつい与えてしまったり、ペットホテルに預けたりという環境の変化によるストレスがきっかけになります。

食生活の変化やストレスがきっかけで、腸内の悪玉菌が増えて善玉菌が減り、腸内細菌のバランスが崩れてしまいます。

そういった子の便には、クロストリジウムなどの悪玉菌が異常に増殖していることもあり、多くは抗菌薬や下痢止めなどの投薬で悪玉菌を減らすことで改善します。

しかし、たまに薬を飲んでいる間は良かったのに薬が切れたらまた下痢する子や、下痢は治ったけどいまいち便がゆるめで軟便が治りきらないケースにもよく遭遇します。そういった子はおそらく乱れてしまった腸内細菌のバランスが元に戻りきってないと思われますので、そういう場合にはこのフードが良いのではと考えてます。。。

ヒルズの臨床試験の結果で、慢性大腸炎のワンちゃんには、このフードを与えて24時間以内で便の状態を改善することが証明されていることも心強いですね。

 

 

これまでは正直に言うと、ロイヤルカナンのフードを推奨することが多かった私ですが、今回のヒルズ製品はとても魅力的に感じていましたので、実はずっと発売を心待ちにしていました。

発売後も、「どれだけ効果があるのか?」「どういったケースに使っていくべきか?」という点でちょっと様子見してたのですが、とても良い商品だとわかりましたので、今後は積極的に勧めていきたいと思っています。

ブログを読んで、この新製品に興味がわいた方はお気軽にお声掛けください!

アトピーの新薬『サイトポイント』が新発売!

2019年10月16日 (水)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

今年もノーベル賞の時期となりまして、昨年の今頃は本庶先生のノーベル医学生理学賞受賞に沸いたのを思い出します。

 

現在ヒトの医学の創薬の分野は、免疫学の研究を礎に様々な新薬が開発されています。

その中の1つに「抗体医薬」というジャンルがありますが、ついに動物用の薬でも初めて抗体医薬が承認され、今年中には発売される見込みとなりました。

まさか私たち獣医師が、動物を相手にモノクローナル抗体製剤を注射する時代がもうすぐそこに来るとは・・・

獣医療の進歩には現場の私たちですら驚かされています。

 

zoetis様(米国)サイトよりお借りいたしました。

 

簡単に説明してみます。

1.研究によってガンやアレルギーなどが起こるメカニズムの細かいところ(どんなタンパク質が関わっていて、細胞の表面にあるどのボタンに結合して反応が起こるのか)が突き止められました。

2.その反応を引き起こすタンパク質に対して、反応が起こる前に未然にくっつけてしまう薬(抗体と言います)を体内に入れます。

3.そうすると原因タンパクが先に薬(抗体)とくっついてしまい、ボタンにはくっつかなくなりますので、そのピンポイントの反応だけを抑え込むことができるのです。

 

うーん。。。うまく伝えられてないでしょうか。

起こって欲しくない反応だけをピンポイントに抑え込むので、あらゆる臓器に対する悪影響が出にくく、逆に抑えて欲しくない有益な反応はそのまま残せるということです。

副作用はとても少なく、効果はとても期待できる治療と言えると思います。

 

 

このたびゾエティスから新発売される新しい薬は、『サイトポイント』という注射薬です。

アトピー性皮膚炎のかゆみを、月1回注射することで抑えてくれるかもしれない画期的な製剤です。

海外ではすでに発売されていますが、ついに日本国内でも年内に発売される予定という発表がありました。(正式な発売日はまだ未定です)

 

余談ですが、モノクローナル(monoclonal)抗体(antibody)製剤は、そのアルファベットを取って「〜マブ(-mab)」という名前がつく決まりになっています。

サイトポイントは、ロキベトマブという名前のワンちゃん専用に開発された薬なのです。

実は本庶先生の発見した『オプジーボ』という薬も、ニボルマブというモノクローナル抗体製剤なのですから、ノーベル賞だと世間を騒がせた薬と似たような薬が、ワンちゃん専用に開発されたんですから驚くばかりです。。。

今回はアトピー用製剤ですが、こういった薬の本命は、ガンや自己免疫疾患への適応だと思いますから、ゾエティスさんの研究開発には今後も期待したいですね。(ヒトの薬みたいに薬価がものすごく高いと手が届かなくなるんで、そういう意味では色々難しいんでしょうけど・・・)

 

サイトポイントがどのようにしてアトピーのかゆみに効くのか・・・

簡単に言うと、皮膚表面で起こったアレルギー反応から、神経細胞にかゆみを伝える信号物質である「インターロイキン(IL)-31」というタンパク質が放出されますが、このタンパク質をピンポイントに捕まえて仕事をさせないのです。

 

デュピクセントの作用機序の図をサノフィ社さんからお借りしました。

 

ヒトのアトピーの治療では、従来のステロイドなどの治療で効果が認められない中等度〜重度のケースで、『デュピクセント(デュピルマブ)』という注射薬が発売され、画期的な功績を上げているようです。

今回のサイトポイントが抑える相手は、デュピクセントのIL-4とIL-13ではなくIL-31だけですので、デュピクセントのように皮膚バリア機能を改善するような効果はなさそうなので、まったく同じような期待をしていいかどうかは半信半疑でいますが、いずれにせよこういった新しい治療オプションが加わるのは本当にありがたいことですね。

米国のzoetis社のサイトでは、他治療との併用も可能とありますので、注射をベースにかゆみを抑えつつ、スキンケアや外用・内服薬で+αの管理・・・なんてことが可能かなと考えております。

 

画期的な薬を開発してくれたメーカーさんには感謝しつつ、でも私たちはそれに安易に飛びつくわけではなく、しっかり吟味して従来の治療との比較や併用を考えたり、そのワンちゃん・飼い主さんにあった治療プランを提案していけるように日々精進せねばと思うところであります。。。

 

まだ発売未定の最新薬ですが、アトピー性皮膚炎のワンちゃんを飼ってらっしゃる患者さんで、もしご興味がある方はご相談ください。

猛勉強しなければ。

☆12月中旬に発売しました!(12月末追記!)

マスマリンハーブシャンプー🛁

2019年09月25日 (水)

こんにちは!

田中です。

 

今回は、自然派シャンプーの紹介です。

100%天然素材にこだわった、その名も『マスマリン ハーブシャンプー

 

 

合成界面活性剤や人工着色料、防腐剤、合成保存料は、一切含まれてない上に弱酸性ですので、肌の弱いワンちゃんにも安心して使えます☝🏻

 

ギリシャのハーブ「マスティック」とアイザメの肝油から抽出・精製した「スクワレン」の力を合わせた商品で、その2つの保湿効果もあり、リンスが不要とのことです。

 

「マスティック」には、マラセチア等の抗菌効果があり、「スクワレン」は、潰瘍を起こしている部位の修復や皮膚の肉芽発育を促進させ、保湿効果もあると言われています。

植物性アミノ酸系洗浄成分を主体にしているので、皮膚刺激が少なく、セラミドを洗い流すことなく皮膚バリア機構を保つことができます。

また、消毒剤など使っていないので、健康な皮膚のワンちゃんに対して日常的なシャンプーとしても使え、耐性菌の心配もいりません。

 

今回は、実際に使っているマーブル君の様子を見てみましょう。

 

 

 

とても泡立ち良く、気持ち良さそうでしょ😉

マーブル君は皮膚のトラブルがあるので、こまめにシャンプーしてもらってます。

 

 

カットも決まって、さっぱりしました😊

マーブル君、いつもありがとうございます。

 

 

マスマリンハーブシャンプー、気持ち良さそうだったでしょ。

皆さんも、一度お試しあれ~

ロイヤルカナンの病院専用シリーズが公式オンラインサイトで購入可能になりました!

2019年09月22日 (日)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

以前に腎臓病の早期診断のマーカー『SDMA』をご案内しておりましたが、ついにIDEXXのカタリストOne(院内の検査機器)で年明けから測定可能になる予定とのお知らせが来ましたよ!

万能な検査ではありませんのでこの検査だけすればOKというものではありませんが、犬猫を悩ます慢性腎臓病を、お待たせすることなく来院時に即時に早期診断できるというのはとても素晴らしいことだと思います。

IDEXXさん、良いお仕事しますね~。これからもどんどん院内検査できる項目を増やしていただきたいと大いに期待しております。

 

 

さて、オークどうぶつ病院けやきの待合室と診察室にこんなA4のご案内チラシを貼っております。

気付かれた方もいらっしゃるでしょうか。

ロイヤルカナンのフードの中には、Mシリーズといって病院専用のシリーズがありまして。。。

これは動物病院でしか買えないシリーズとなっております。

 

例えば、過去にご紹介したもので言うと、

 

・猫ちゃんのストレスに!『ユリナリーS/O +CLT』

・猫ちゃんの食物アレルギーが疑われる子に!『猫用アミノペプチドフォーミュラ』

・高齢犬猫の尿路疾患に対応!『ユリナリーS/O エイジング7+シリーズ』

・お薬が苦手な子に!『ピルアシスト』

 

などなど。これ以外にも、尿路疾患のワンちゃんで特にシュウ酸カルシウム結石の手術後などで太りやすい子にオススメの『ユリナリーS/O +満腹感サポート』など、たくさんの方に食べていただいているものがあります。

 

このシリーズは入荷にお時間を頂きますもので、「頼んでもなかなか来ない!」、「注文しても在庫がない!」…などなどご迷惑をお掛けしたことも多いかと思います。スペースも限られるため、あまりたくさん在庫を置くわけにもいかず・・・申し訳ありませんでした。

そのため、今回ご紹介するオンラインサイトで直接購入できる方法は、まさに心待ちにしておりましたので、ぜひご紹介させていただきたいと思います。

 

公式オンラインサイトの特徴と登録方法

 

 

病院に電話で注文しなくても、欲しいと思ったらネットやスマホで簡単に注文できます。

合計金額が¥6,000を超えれば送料もかかりませんし、福岡市であれば午前中に注文すれば最短で翌々日に到着も可能だと思います。

 

 

登録方法は上の通りです。まずは以下のURLをクリックするか、ポスターのQRコードを読み取って「ロイヤルカナン公式オンラインストア」にアクセスしてください。

 

https://vet.royalcanin.jp

 

お客様情報とペットの情報の入力が終わると、購入の前に『動物病院ID』の入力が必要となります。

動物病院IDは各病院に割り当てられているコードですので、来院時やあるいはお電話にてお問い合わせいただければお教えいたします。

※ただし、当院にかかっている患者さん以外の方にはお教えできませんのでご了承ください。(かかりつけの先生にご相談ください)

 

動物病院IDの入力が終われば、以下のラインナップの商品を購入できますよ。

ちなみに大きいサイズのご要望がありました、『犬のユリナリーS/O +満腹感サポート』には新しい8kgの商品が、『猫のユリナリーS/O +CLT』には新しい4kgの商品ラインナップが追加されましたので、大型犬や多頭で飼っている猫ちゃんにもオススメです。

 

レーザーによるガンへの温熱療法~マイルドレーザーサーミア

2019年09月10日 (火)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

今回はガンに対するレーザーを使った治療のご紹介をしたいと思います。

 

昨年レーザー治療器を導入しましたが、様々な使い方ができる機械で、体表のイボを蒸散したりレーザーメスで切除したケースなどは過去にご紹介していました。

今回は、一般治療では治療が困難な深部の悪性腫瘍に対して、QOL改善を目的にレーザーを照射したケースです。

 

 

 

ガンに対する温熱療法とは

ガンに対する治療法の1つに、温熱療法(ハイパーサーミア)』という治療法があります。

正常な細胞は、温度が上昇すると血管を拡張させて血流を増やし温度を下げて守ろうとする働きが作動します。

これに対してガン細胞は、温められても血管を拡張して熱を逃がすことができないので、「熱に弱い」と言われます。

その性質を利用して、ガン付近を42.5℃以上に温めることで、ガン細胞のタンパク質やDNAを変性させ破壊→がん細胞の数を減らそうというのがガンに対する温熱療法(ハイパーサーミア)です。

 

今回ご紹介するレーザーを外から照射する『マイルドレーザーサーミア』という方法は、ガンの温度を40~42℃に温める治療です。

温度が低めなので、上記温熱療法と同様の効果は望めませんが、温度を上げると免疫細胞が活性化されると言われますので、自身の免疫細胞を活性化させ、自分自身の力でガンを制御しようという治療法です。

温熱療法と比べるとガンを殺す力は弱くなりますので、生活の質QOLの改善やガンの増殖を抑えてガンをおとなしくさせる休眠療法が目的となります。

 

実際に使用したケースをご紹介

例えば肺に腫瘍ができた猫ちゃんのケースをご紹介します。

 

 

胸の中に腫瘍ができていて、空気の通り道である気管を押しつぶしてしまっており、安静にしていても呼吸がとても苦しい状態でした。

抗生物質やステロイドといった対症療法はすべて行いましたが、まったく症状は改善しませんでした。

 

 

CT検査でも、空気の通り道・気管が最も細いところでは5ミリしかありませんので、かなり息苦しいことが伝わります。食べ物の通り道・食道も押しつぶされていそうです。

 

この場合、ガンに対する標準治療、いわゆる3大治療は可能でしょうか?

外科手術は場所的に心臓や大きな血管が近く困難な場所でした。

抗がん剤も、リンパ腫以外の固形ガンに対しては、単独では期待薄です。

③唯一可能性があるのは放射線治療でしたが、毎回全身麻酔を必要とする動物の放射線治療は、その麻酔自体がリスクになります。特に今回は呼吸がとても苦しいので全身麻酔が命取りになる状況です。

 

現実的にはどの治療も行うことができない状況でしたが、有効な治療がないとお話するのは本当に心苦しい…何かできることはないものか…

そういうった思いで+αの治療オプションを求めて、昨年レーザー獣医学研究会に参加してレーザー治療器を導入しました。

 

今回、飼い主さんにご提案して行ったのが、これまでお話してきた「マイルドレーザーサーミア」という治療法です。

椎間板ヘルニアなどの痛みを軽減する目的でも使う、ロータリーハンドピースという先端(レーザーファイバーがグルグルと回転しながら照射する)を用いて週1回、30分間患部にレーザーを照射します。

表面やけどを防ぐために、冷やしたジェルパックをあてながらレーザーをあてます。

麻酔も必要なく、オーナーさんも立ち合いで一緒にさせていただいたので、呼吸が苦しい猫ちゃんでも嫌がらずじっとしてくれました。

 

 

残念ながら、2回治療を行った後に突然の呼吸困難で亡くなってしまったのですが、飼い主さんからは「楽そうになって食欲も出たので、やって良かったです。」と仰っていただけました。

 

肺腫瘍では長期生存したケースや、他にも肝臓や脾臓の腫瘍でも腫瘍が縮小したり効果があったケースなども報告がありますので、少しでもガンで苦しむ患者さんのQOLの改善にお役に立てればと思っています。

 

また、さらにガンを積極的に縮小できる可能性がある治療法として、『ICG-リポソーム(ICG-Lipo)を用いたレーザーがん治療』があります。

レーザーをあてる方法としては、上記方法と一緒なのですが、先に血管内にICG-Lipoという「レーザー光の感受性を高める色素をくっつけた、微量な抗がん剤をカプセルに閉じ込めた試薬」を投与します。

その試薬がガンに行き渡った上でレーザー光を照射しますので、ガンを選択的に照射し、なおかつ抗がん剤をその部位で作用させ、体温上昇で抗がん剤の感受性も高めてしまおうという最先端の治療となります。

 

様々なタイプの腫瘍で効果が報告されてきていますので、ご興味のある方はご相談ください。

pHコントロールを処方されている皆さまへ

2019年06月30日 (日)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

先日、ロイヤルカナンのpHコントロールがユリナリーS/Oという商品にリニューアルすることをお伝えしました。

その時にお話していた小袋サンプルが入荷しました。

 

現在pHコントロールを食べている方は、順次メーカー在庫がなくなり次第、新しいユリナリーS/Oに切り替わります。

その前に購入に来られた際に、対応のユリナリーS/O製品のサンプルをお渡しいたしますので、お声をお掛けください。

 

高齢のワンちゃん、猫ちゃんには、新しいユリナリーS/Oエイジング7+もオススメですよ。

どのフードに切り替えるべきか、担当獣医師にご相談ください。

 

ユニークな関節炎用サプリメント登場~フレキサディンアドバンス新発売!

2019年06月24日 (月)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

関節が悪い高齢のワンちゃん用に、とてもユニークな関節用サプリメントが新発売となりましたのでご紹介したいと思います。

・これまでの関節炎用のサプリメントとは全く異なる効き方をするユニークな商品

・ヒトではすでに変形性関節症や関節リウマチの患者さんに非常に効果が高いと評判

毎度申し訳ありませんが、とても濃い内容になっております・・・愛犬のために気になるという方だけぜひお読みください。

 

 

ヒト用の関節炎サプリメントで、近年米国のハーバード大学で開発され、科学誌「サイエンス」に掲載されて一躍脚光を浴びた「UC-Ⅱ:非変性Ⅱ型コラーゲン」という成分があります。この度新発売された『フレキサディンアドバンス』はそのUC-Ⅱを犬用に開発したサプリメントです。

 

関節用サプリメントは当院でも取扱いがありますが、コンドロイチンやグルコサミンなどの関節軟骨の成分を補うものなどが多数販売されています。関節軟骨の構成成分を下の図に示しましたが、水分に次いで2番目に多いのがⅡ型コラーゲンという物質で、グルコサミンやコンドロイチンの含有量は非常に少ないのです。

 

UC-Ⅱというのは、このⅡ型コラーゲンを鳥の軟骨から特殊な工程で取り出した、ほぼ天然のⅡ型コラーゲンに近い状態で摂取できる成分で、米国で5つの特許を取得しています。

 

関節炎を悪化させる悪循環

 

ちょっと難しいお話ですが、関節炎を発症したワンちゃんの関節の中で何が起こっているかを解説します。

関節の中は「関節液」という液体で満たされています。関節液は非常にクリアで、正常では細胞や不純物がほとんどない状態です。

関節炎が起こると、関節の軟骨のⅡ型コラーゲンがはがれおちます。はがれおちたⅡ型コラーゲンは、関節液の中では異物と認識され、免疫細胞(リンパ球など)が集まってきてⅡ型コラーゲンへの攻撃がはじまります。結果として関節の中で炎症が起こってしまいます。

それだけで治まれば良いのですが、免疫細胞の攻撃はまだはがれていない正常な関節軟骨にも起こってしまいます。結果として関節軟骨が破壊されてさらに多くのⅡ型コラーゲンがはがれ落ち、それに対して免疫細胞の攻撃はつづく・・・という悪循環に陥ってしまいます。

 

免疫細胞をコントロールして炎症を鎮める

 

通常の熱処理で取り出したⅡ型コラーゲンは、コラーゲン線維が破壊されてしまい、Ⅱ型コラーゲンが免疫細胞に認識される部分(エピトープといいます)が残っていません。

これに対してUC-Ⅱ:非変性Ⅱ型コラーゲンは、熱を加えない特殊な処理で取り出した成分で、天然のⅡ型コラーゲンと同様の構造でできています。

 

免疫細胞が認識する部分(エピトープ)が残されているUC-Ⅱをサプリメントとして毎日摂取することで、腸管のパイエル板という免疫細胞が集まる器官で、「Ⅱ型コラーゲンは異物ではなく、体の中に存在しても良いものなんだね」と免疫細胞が教育されるのです。(免疫寛容;めんえきかんようと呼びます)

これにより、関節の中にはがれ落ちたⅡ型コラーゲンに対して、免疫細胞の攻撃の手が弱まり炎症が鎮まるという非常に画期的な成分なのです。

 

またUC-Ⅱは、通常のコラーゲンのように一度分解されてから吸収されるのではなく、そのまま利用できる形で腸から吸収されることが分かっています。

免疫細胞の攻撃が弱まり炎症が鎮まった状態でⅡ型コラーゲンをさらに摂取することで、関節軟骨の修復も行われるというわけです。

①炎症を鎮める』・『②破壊された軟骨を修復する』という2つの働きで関節炎に効くという非常に素晴らしい成分なのです。

 

こんなケースにオススメします

 

UC-Ⅱはすでにヒトの方では骨関節炎や関節リウマチの患者さんで実績があるサプリメントです。フレキサディンアドバンス開発に向けて犬への臨床試験も行われ、その効果もしっかり証明されています。

関節炎のワンちゃんで、「消炎鎮痛剤などをずっと服用してるが副作用が心配で薬を減量できないか?」「グルコサミンのサプリメントを続けているが効果があるか分からない。」といったケースではぜひフレキサディンをお試しください。また、関節リウマチのワンちゃんや、不明熱や不定愁訴の原因として多い『免疫介在性多発性関節炎』の子にも使ってみる価値があると思います。

 

臨床試験の結果を見ると、効果がしっかり出てくるまでには3ヶ月かかるようですので、まずはしっかりと3ヶ月間は続けてみることをオススメします

 

そのユニークな作用の仕方から考えると、自分の免疫細胞をある程度コントロールして症状を緩和させたのちには、投薬間隔を空けていくこともできるのではないかと考えていますが、アトピー性皮膚炎の減感作療法(ダニの抗原などを濃度の薄いものから段階的に濃いものに上げて行って体を慣らす治療法)でも最低半年~1年は続けないと全体の免疫反応を抑えることができないと考えられていますから、調子を見ながら長期的に継続投与していくのがベストだと考えています。

 

また、犬に対する臨床試験の中で大変興味深いのが、「UC-Ⅱのみを投与された群」と「UC-Ⅱ+グルコサミン・コンドロイチンを併用された群」との運動能力の比較で、「UC-Ⅱのみを投与された群」の方が成績が良かったことがデータで証明されました。そのため、現在グルコサミンやコンドロイチンといった関節用サプリメントを投与中のワンちゃんは、フレキサディンを試す場合には現在のグルコサミン・コンドロイチンのサプリメントをいったん中止してから開始するのが最善だと思います。関節用サプリメントとして過去記事でもオススメしましたアンチノールは抗炎症脂質であり、ターゲットが違うものですから併用は可能だと考えています。

 

これからの医学は、免疫学の研究が盛んになりそれに伴い新しい治療法や薬がどんどん出てくる時代になると思います。個人的にもアトピー性皮膚炎の減感作療法に取り組んだり、ガンの子で積極的な治療が望めないケースでは、「ガン細胞をレーザーで破壊して、強化した免疫細胞に認識してもらい、自分自身の免疫細胞の力でガン細胞を排除してもらおう」というような取り組みを現在模索しているところです。

 

まだ発売したばかりでたくさん使用されているわけではありませんが、とても画期的な商品だと思います。この記事を読んでうちのワンちゃんにフレキサディンアドバンスをぜひ試してみたいなと思われた方は、お気軽にご相談いただきたいなと思います。

小型犬も大型犬もみんな1日1個食べるだけなんで、大きな子にはコスパが良い商品ですよ。

 

ロイヤルカナン『ユリナリーS/O エイジング7+』新発売!

2019年05月25日 (土)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

前回のブログでは、ロイヤルカナン『pHコントロール』シリーズが世界共通のネーミングの『ユリナリーS/O』に変わることをお知らせいたしました。

 

今回の変更で、うちの子にはどのシリーズが良いのかな??と疑問が生じた方もたくさんいるかと思います。そこで、今回満を持して登場したロイヤルカナンが自信をもって勧める新商品をご紹介させていただきます。この新しいシリーズへの変更がベストなケースもたくさん出てくることでしょう。

 

まず基本的な病気のお話を少しばかりしたいと思います。膀胱炎や尿路結石などのおしっこのトラブルは、その原因として「食事が非常に重要!」なのですが、それに加えて「あまりお水を飲まない子」や「おしっこを我慢しちゃう子」もその危険性が高くなると言われています。

 

そのため、ロイヤルカナンの『pHコントロール』というシリーズは、結石の元となる成分を少なくしたり、pHを調整して結石が形成されにくくするのはもちろんのこと、ナトリウム(塩分)を高くして喉が乾くようにたくさんのお水を飲むように設計されており、膀胱の中をきれいに洗い流すというのも一つの目的でした。

 

しかし、ここで問題となるのは高齢犬・猫ちゃんたちです。心臓や腎臓が悪い子たちにとっては、過剰な塩分は負担になる恐れがあります。そのため、当院では心臓や腎臓に不安を抱えるワンちゃんネコちゃんでは、他社の療法食に変更をお勧めしたりといった対応をしておりました。

 

そこでこのたびロイヤルカナンが開発したのは、ストラバイトやシュウ酸カルシウムといった結石の予防効果はそのままに、これまで高塩分だったpHコントロールを低塩分(かつ腎臓に配慮して低リン)に設計した『ユリナリーS/O エイジング7+』というフードです。

 

☆2019年9月より、ロイヤルカナン公式オンラインサイトでの購入が可能になりました。詳しくはこちらのブログ記事をご覧ください。

 

犬用『ユリナリーS/O エイジング7+』

犬のユリナリーS/O エイジング7+の特徴は、高齢犬でも食べられるように、ナトリウム(塩分)やリン(腎臓が悪い子にとっては尿毒症につながる老廃物)を制限した栄養組成になっていることです。ですから、高齢のワンちゃんで尿路結石を持つ子や膀胱炎を起こしやすい子などにはオススメの療法食です。

 

これまでも尿路結石で療法食を食べていたが、年齢が上がって7歳以上のシニア年齢になってきた子は変更をオススメします。ただし、ダイエット用の低カロリー設計ではないため、7歳以上になったがすごく体重が太ってるんだけど・・・という子には低カロリーな『pHコントロールV2(ユリナリーS/O)+満腹感サポート』の方が推奨されます。

 

また、ワンちゃんの結石で最近急増しているのが、人間と同じ結石の成分である『シュウ酸カルシウム結石』です。この石は本当に僕ら獣医師泣かせの病気で、頑張って膀胱から石を摘出する手術を受けてもらっても、しばらくするとまた再発をしてしまうことが多いとても厄介な結石なのです。

 

このシュウ酸カルシウム結石に対しては、『pHコントロールV2』という名前がついている『pHコントロールV2(ユリナリーS/O)+満腹感サポート』か『pHコントロールV2(ユリナリーS/O)+低分子プロテイン』という2製品の方が、予防効果はさらに高いと言われています。実際に当院の患者さんでも、術後にこちらのフードを使用したケースは再発率がとても低く抑えられていますので、頑張って膀胱結石を手術で摘出したワンちゃんには、ぜひこのシリーズをオススメします。

『pHコントロールV2+満腹感サポート』は『ユリナリーS/O+満腹感サポート』へ、『pHコントロールV2+低分子プロテイン』は『ユリナリーS/O+低分子プロテイン』へと名前が変わります!

 

 

猫用『ユリナリーS/O エイジング7+ +CLT』

猫の製品はさらにネーミングが長たらしいのですが、これはおしっこのトラブルを抱えるすべての猫ちゃんに与えることができるオールマイティなフードと言えます!(と書くとちょっと語弊があって、「全部の猫ちゃんがこれを食べれば良いじゃないか!」ということになっちゃうのですが、個人的には若い猫ちゃんの特発性膀胱炎であれば、ナトリウムの多い『pHコントロール(ユリナリーS/O)+CLT』の方が飲水量をしっかり確保できるのでそちらを推奨するわけですね…)

 

これまでならば、例えば尿路結石が詰まっておしっこが出なくて緊急入院するようなケースでは、石を溶かすのが最も早い『pHコントロール0』でしっかり溶かして→予防用の「pHコントロール オルファクトリー』に切り替えたりしていました。

 

今回の製品は、ストラバイト溶解やシュウ酸カルシウム予防効果が『pHコントロール0』と同等の能力まで引き上げられており、尿路結石が詰まった直後から維持期まですべての病期に使用できます。また、シニア猫ちゃんでも食べられるようにリンやナトリウムの含有量も制限してますので、高齢猫でも安心して長期間与えることができます。

 

栄養素性的にはリンやナトリウムなどを制限しているわけですが、『AAFCO(全米飼料検査官協会)の栄養基準』をしっかり満たしておりますので、仮に若いネコちゃんが食べたとしてもまったく問題ないんです。年の離れた高齢ネコちゃんと若いネコちゃんで、尿路のトラブルを抱えたネコちゃんが同居しているおうちには最適なフードとなることでしょう。

 

さらには、以前のブログ記事でオススメした、ストレスに配慮した『pHコントロール(ユリナリーS/O)+CLT』と同様の、加水分解ミルクプロテインという猫ちゃんのストレスを和らげる成分をこちらも配合しております。ですから、ストレスが原因の特発性膀胱炎や、「あちこちでおしっこをしてしまう」、「同居猫や飼い主さんに攻撃的である」、「ストレスでお腹をなめて毛が抜けている」などの問題行動に対しても効果が期待できます。

 

とはいってもウチの子は食べるのかな?

いくら性能が良いフードが出たとは言っても、食べてくれるかどうかはやっぱり不安ですよね。

今回世界中で従来のpHコントロール製品から新しい『エイジング7+』へと切り替える臨床試験が行われましたが、抜群の嗜好性が報告されています。

 

 

当院の犬猫にも与えてみましたが、嗜好性はなかなか高そうですね。

 

このようなケースにオススメします!

新しいフードですが、以下のようなケースにはぜひご検討ください!

 

1.これまで尿路結石と言われてずっと療法食を与えてきたが、シニア期の年齢に入ったのでフードをどうしようか迷っている。

 

2.多頭で飼育していて、そのうち1頭が尿路結石や膀胱炎の診断を受けて療法食を勧められた。若い子と高齢の子が同居している状況で、全員一緒に与えることができるフードに変更したい。

 

3.シニア猫ちゃんで、あちこちでおしっこうんちをしてしまう、大きな声でワーワー鳴く、急に飼い主さんや同居猫に対して攻撃的になった、新しい猫が来てから体のあちこちをなめて毛がどんどん薄くなってきた…etc ストレスが原因と思われる問題行動がある猫ちゃんに。