ウサギの避妊・去勢手術も当院では行っておりますが、犬猫と比較してウサギは全身麻酔のリスクが高いと言われています。当院では、飼い主様と手術のメリットや麻酔の危険性などをよく話し合ってから手術の予定を組んでいます。 

避妊・去勢手術をするメリット

避妊手術を行うことで、以下のような病気の予防につながります。

 

子宮疾患
(しきゅうしっかん)
メスのウサギには子宮疾患がよく見られます。
子宮の中に雑菌が繁殖する子宮内膜炎や子宮蓄膿症、あるいは子宮内に粘液が貯留する子宮水腫や子宮粘液腫が多く見られます。 

治療には、卵巣・子宮を摘出する避妊手術が必要となります。

子宮ガン
(しきゅうがん)
高齢のメスのウサギには、子宮のガンがとても多いです。子宮から膨らむようにできる子宮腺癌や、内膜に限定した子宮内膜癌などがあります。 

症状としては、血尿や排尿とは無関係の陰部からの出血などで病院に来院するケースが多いです。レントゲン検査や腹部超音波検査を行うことで診断しますが、小さなものは検査で見つけられないこともありますので、その場合はよく話し合って、試験的開腹手術(避妊手術)を行うこともあります。

 

治療には、早期の避妊手術(卵巣子宮全摘出術)が必要となりますが、進行すると多くは肺転移や腹腔内転移(腹水貯留)などを引き起こして亡くなってしまう大変恐ろしい病気です。

 

関連リンク「ウサギの血尿と子宮疾患」

乳腺腫瘍
(にゅうせんしゅよう)
メスのウサギの乳腺(おっぱい)にしこりができる病気です。
悪性の乳腺癌であれば、最終的には肺やリンパ節に転移して亡くなってしまいます。 

治療は、手術で乳腺のしこりを摘出して病理検査に出して、良性・悪性をみてもらいます。

乳腺炎
(にゅうせんえん)
メスのウサギでは、乳腺に細菌が感染し乳腺が腫れる感染性乳腺炎と、性ホルモンの不均衡により乳腺に液体がたまる嚢胞性乳腺炎が起こります。 

性ホルモンバランスにより自然と治まるケースもありますが、治療にはやはり避妊手術(卵巣子宮摘出術)が必要となります。

精巣腫瘍
(せいそうしゅよう)
高齢のオスのウサギには、精巣の腫瘍がしばしば起こります。
治療には去勢手術(精巣摘出手術)が必要となります。

 

 

麻酔・手術のリスクについて

ウサギなどの草食動物は、自然界では捕食動物(肉食動物に食べられる動物)ですので、強い痛みやストレスが体に加わると、カテコールアミンというホルモンが放出され、心臓が止まってしまう体の仕組みになっていると言われます。そのため、麻酔・手術などのストレスに大変弱く、手術の準備中や手術中に予期せぬ急変などの事態がまれに起こります。

 

ウサギの手術においても、手術の際は安全性の高い麻酔方法としてガス麻酔を行っておりますが、犬猫と違い気管挿管(気管にチューブを入れてガス麻酔の機械と直結することで漏れがなくなり、外から呼吸の管理が行えるようになる)が難しく、マスクでの麻酔管理になりますので、麻酔管理も難しくなります。

 

 

ウサギの避妊・去勢手術の料金

当院では、術前に必ず血液検査を行い、麻酔をかける上で大きな異常がないことを確認してから手術を行っております。ウサギは入院ストレスに弱い動物のため、基本的には日帰りで手術を行っております。
ウサギの避妊・去勢手術の基本料金(術前血液検査・麻酔費用含む)は以下の通りです。

 

健康な若いウサギの手術料金となっております。子宮ガンで避妊手術を行う場合や、高齢ウサギでの手術などでは、料金は変わって来ますのでご注意ください。

 

オスの去勢手術
体重など 入院 料金
体重に関わらず 日帰り手術 ¥25,000〜

(料金は税抜き)

メスの避妊手術
体重など 入院 料金
体重に関わらず 日帰り手術 ¥ 40,000〜

(料金は税抜き)

 

 

手術を受けられる方へ

ウサギは病院での犬の鳴き声などにも弱く、ストレスがかかりやすい動物です。
手術の際は、出来るだけお昼の手術の時間の直前に起こしいただくなどの配慮をした計画を立てる場合もあります。詳しくは、手術を担当する獣医師とよく相談してください。