局所麻酔 ②

2019年05月19日 (日)

 

16歳のR・レトリバーの老犬です

 

肩のシコリが大きくなって出血しているという主訴

 

FNA検査では皮脂腺腫のようです、つまり良性

 

 

しかし、大きくなって気にしているらしく、

 

手術で取ってもらいたいけど、全身麻酔がこの老犬には耐えられるかどうかが心配だということで、

 

 

 

 

 

 

連日の局所麻酔での処置

 

 

この処置での必須条件はおとなしい犬のみです

 

 

 

 

シコリの周囲に麻酔注射して、25分くらいで終了して歩いて帰っていきましたyo

 

 

もちろん化膿止めは処方しています

 

 

 

 

 

したっけ

 

 

 

シコリの正体は・・・

病理組織診断
イヌ雑種16Y ♀S
皮膚付属器母斑(過誤腫)adnexal nevus(hamartoma)
検索した左肩の皮膚では、真皮から皮下にかけて、境界不明瞭な腫瘤が形成されています。

病変部では、顕著な膠原線維の増生が起こっており、不整に拡張する毛包構造や過形成を示す皮脂腺などの付属器が不整に混在しています。

これらの細胞に悪性の所見は認められません。

毛包は一部で破裂し、周囲に多数の好中球やマクロファージなどが浸潤しています。

検索した左肩部の皮膚の腫瘤は、一種の組織奇形と考えられる母斑と判断されます。

非腫瘍性の病変で、本来の皮膚の構成成分が不規則に配列し、腫瘤状を呈することが特徴となっています。

特に刺激の加わりやすい部位に発生しやすい傾向があります。

病変の摘出状態は良好で、今回の外科的な摘出により予後は良好と考えられます。

 

 

 

一安心

 

 

 

 

 

 

owner was worried about the dog’s shoulder lump.

she is smart dog.

so,operated under the local anesthesia.