ウサギのシコリ

2019年12月18日 (水)

 

6歳の高齢ウサギです

 

脇腹のシコリが大きくなってきたので切除の依頼です

 

しかし、ウサギの6歳は高齢中の高齢

 

簡単にできますよっ、とは言いにくいのですが・・・

 

 

 

ほら、大きいでしょ

 

と言いつつ、軽く吸入麻酔と局所麻酔で切除を行うことになりました

 

局所麻酔とはいえ、大人しい仔限定です

 

 

腫瘍の周りには血管が約3本、腫瘍を養うための栄養血管です

と言うことはけっこう前からできていた??

 

局所麻酔を腫瘍周辺に注射後、切除

 

約20分で終了

 

 

もちろん、病理組織学的検査を実施し、正体を明かします

 

 

ウサギ 6Y ♀

毛芽腫 trichoblastoma
摘出された右後腹部の腫瘤部では、真皮から皮下にかけて、結節状の腫瘍病変が形成されています。腫瘍は小型上皮性細胞の小葉状から索状の増殖で構成されています。個々の細胞は少量の好酸性細胞質と比較的均一な類円形から紡錘形核を有し、悪性所見は認められません。分裂像は少数です。
切除された右後腹部の皮膚腫瘤は、毛芽腫と診断されます。毛芽腫は毛包に分化する芽細胞由来の良性腫瘍です。イヌやネコと同様、ウサギでも発生が認められます。
腫瘍の境界は明瞭で、マージン部に腫瘍性の病変は認められません。摘出状態は良好で、この腫瘍に関しては、今回の切除により予後は良好と考えられます。

 

 

 

要約

取り残しなく、良性の腫瘍でした

 

 

 

 

 

したっけ

 

 

 

 

 

 

 

tumor of rabbit / local anesthesia

it is the trichoblastoma.

this tumor was benign.