CT検査 ② / CT scan 2

2025年01月28日 (火)

大型犬の高齢の起立不能で意識混濁

 

CT検査から悪性の腫瘍の可能性

 

 

 

残念ですが、安楽死になりました

 

 

 

この状態になった原因を確認するため解剖依頼し快諾

 

CT検査と解剖所見、その後の病理検査を組み合わせ、診断の確認をしていきます

 

 

 

 

ボルゾイ14Y ♂C

脾臓、肺、腎臓(左右)、膵臓:血管肉腫 Hemangiosarcoma
左腎臓:出血性梗塞 Hemorrhagic infarction
胃、十二指腸、空回腸、膵臓:出血 Hemorrhage
膵臓:膵島内分泌腫瘍 Islet cell tumor
結節性過形成 Nodular hyperplasia of pancreas
肝臓:著変認めず
 脾臓では、広範囲の出血を伴う腫瘍性の病変が形成されています。腫瘍は不整な血管形成を示す異型な非上皮性細胞のシート状からスリット状の増殖から成り立っています。腫瘍細胞は中程度の大小不同と核異型を示し、分裂像は10個/10高倍率視野です。
 肺、腎臓、左右の腎臓、膵臓でも複数の部位において出血を伴った巣状の上記と同様の腫瘍細胞の増殖が起こっています。左腎臓では楔形に出血が起こっており、同部位の尿細管や糸球体は凝固壊死しています。右腎臓では被膜外にも出血が波及しています。
 胃や小腸の筋層や膵臓では多巣性に出血が起こっています。特に膵臓では境界不明瞭な小型結節状の腫瘍が形成されており、腫瘍は微細な血管結合組織に区画された胞巣状の増殖を示しています。腫瘍細胞は豊富な好酸性顆粒状の細胞質と類円形核を有しています。個々の細胞は軽度から中程度の大小不同を示していますが、分裂像はほとんど認められません。その他の実質では2ヶ所に周囲を圧迫する腺房の結節性過形成が認められます。

 肺実質では辺縁部を主体として肺胞性の肺気腫が認められます。

 検索した全身の複数の臓器では、不整な血管腔を形成する非上皮性の腫瘍が形成されており、血管肉腫と診断されます。おそらく脾臓の血管肉腫の全身転移が起こっていたと考えられます。腎臓では出血性梗塞、消化管や膵臓では多巣性に出血が起こっており、全身性の循環・凝固障害が起こっていたと考えられます。膵臓では境界不明瞭な小型の腫瘍が形成されており、膵島細胞由来の内分泌系腫瘍が形成されています。また、2ヶ所には非腫瘍性の結節性過形成が認められます。

 

 

この病理検査の結果から虚脱、起立不能、意識障害の原因が判明しました

 

生前に様々な検査をしていればよかったのかもしれませんが、元気な時には大規模な検査をしないものです

 

 

 

 

 

 

色々考えさせられ、教えてくれました

 

 

 

 

 

 

 

したっけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オークyoutube

the result is Hemangiosarcoma.

and Systemic metastasis.

this dog taught us many things.

 

CT検査 / CT scan

2025年01月27日 (月)

ボルゾイのコウ君14歳

 

大型犬の14歳はすごい長寿です

 

突然虚脱でお越しです

 

今までは慢性腎不全で投薬しておりました

 

今回はCT検査

 

 

左腎臓に梗塞?

 

 

右腎臓血種?

脾臓は色が斑・・・血管肉腫?

膵臓肥厚?

 

色々悪そうです

 

虚脱で14歳、意識混濁、起立不能・・・

 

 

考えなければいけません

 

 

 

 

 

 

したっけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オークyoutube

borzoi 14 years, so old

it was collapse and unable to stand up.

We were conducting a CT scan.

しっぽの付け根 / base of tail

2025年01月26日 (日)

皮膚病です

 

  • 🐶頼もしい背中

 

背中全体に皮膚炎ですが、

ここを見逃してはならぬ

 

 

診断:皴壁性皮膚炎

 

シワのめりこみに細菌感染した状態です

 

 

体臭もすごい

 

診断②:酵母性皮膚炎

 

 

治療の中心は薬用シャンプーです

 

 

犬の体臭に集中しましょう

体臭から皮膚病がわかります

 

 

 

 

 

 

したっけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オークyoutube

skin disease

especially the location is base of tail.

It’s smelly and sticky.

ステロイド禍 / Steroid plague

2025年01月25日 (土)

追加手術です

 

 

 

暫定診断:膣平滑筋腫

 

避妊手術していない、中年以降の犬に罹患する疾患

 

子宮蓄膿症手術後に、この腫瘍切除術

 

 

自宅では、この腫瘤は出たり戻ったり繰り返していたそうです

 

この病気はこちらをクリック☜

 

もちろん病理検査です

 

T・プードル12Y ♀
膣:線維腫 fibroma (膣ポリープ vaginal polyp)
子宮:子宮内膜嚢胞状過形成ならびに子宮腺筋症/cystic endometrial hyperplasia and adenomyosis
卵巣:著変認めず
膣 :結節性の腫瘤が形成され、粘膜下において紡錘形細胞の不規則な束状から花むしろ状の増殖が起こり、豊富な膠原線維が混在しています。個々の細胞の異型性は軽度で、分裂像はほとんど認められません。

子宮:びまん性に子宮内膜の嚢胞状から乳頭状の過形成が認められ、嚢胞内には粘液が貯留しています。一部の平滑筋層内には異所性の子宮内膜腺が認められます。
 膣の腫瘤は、線維腫(膣ポリープ)と診断され、性ホルモンに依存した非腫瘍性の病変と考えられます。病変の境界は明瞭で、同時に避妊手術も行われていることから、今回の切除により予後は良好と考えられます。
 子宮では、びまん性に子宮内膜の過形成が起こり、一部では子宮腺筋症も認められます。子宮蓄膿症の前段階と考えられる病変ですが、検索した組織には炎症や腫瘍性の病変は認められません。

 

膣は良性、子宮は子宮腺筋症・・・検査をしなければわからない病名です

 

やはり病気の正体を知ることは重要ですね

 

 

 

したっけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オークyoutube

Steroid plague dog is vaginal polyp/fibroma.

It is benign.

so nice!!

 

ホテル中 / hotel stay

2025年01月24日 (金)

高齢犬ばかりのホテルです

 

みんな穏やかなので

 

 

スタッフが来る前の約3時間、

 

 

号令:自由時間とする

 

🐶わーい

 

 

広い病院の中の臭いを嗅ぎまわっていました

 

 

 

🐶尻の臭いも嗅ぐ

 

ホテルの注意事項

20㎏以内の中型犬までのホテルとなっております

(ケージがありません)

また、ピットブル、ロッドワイラー等や、

太りすぎて呼吸困難な短頭種(Fブル、パグ、ブルドッグ他)、

飼い主以外咬みつく、触れない、落ち着きがない、吠える犬の

ホテルはお断りしております

 

の場合も同様です

 

ホテルの注意事項はここをクリックお願いします

 

 

 

 

年末年始、スタッフが犬や猫に咬まれる事故が起こりました

 

何卒ご了承ください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

したっけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オークyoutube

a sevral dogs was staying at Oak Hotel.

almost old dogs

and all ones have  calm personalities.

おでき / a boil

2025年01月23日 (木)

体を触っていると、見つけたそうです

 

 

ちょっと痛そうですね

 

 

今にも破裂しそうなので、切開しました

 

診断:毛嚢炎による膿瘍

 

血膿が出てきましたよ

 

毛穴にばい菌が侵入してこの疾患になったようです

 

 

 

 

体中をくまなく触ることも重要ですね

 

 

 

 

 

 

 

 

したっけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オークyoutube

it is a folliculitis.

When I cut it open, there was blood and pus.

also this is good job !

下痢なのに / Even though it have diarrhea

2025年01月22日 (水)

下痢でお越しのワンちゃんです

 

色々診察してみると・・・

 

 

耳が、

 

 

汚くて、臭い

 

耳垢検査実施

 

診断:酵母性外耳炎

 

下痢もさることながら、外耳炎も治療開始です

 

 

 

 

 

主訴は一つでも、それ以外も診察して悪いところを見つけ出します

 

 

症状が出る前に治療開始が一番大切ですね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

したっけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オークyoutube

Diarrhea is the chief complaint.

but we discovered otitis externa.

it was awesome job!

盗食 楊枝 / also stealing

2025年01月21日 (火)

爪楊枝を食べてます

 

オーナーの食べかすが付いていたのでしょうね

 

おそらく普段から手作りフードか、自分の食べ物を与えていたために起こった事故/しつけです

 

 

犬は食べてよいものとダメなものの区別がつきません

 

 

 

本来は固い突起物の催吐は禁忌です

楊枝を咬み砕いていたため、オーナーとの話し合いで吐かせると・・・

 

 

 

 

先端が美味しい臭いしてたのでしょう

 

 

 

 

これが人間の食べ物を与えていることや、手作りフードの欠点です

 

 

 

 

 

 

 

したっけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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It’s the usual stealing.

this case was a toothpick.

messed up…

犬の橈骨神経麻痺② / canine radial nerve palsy 2

2025年01月20日 (月)

再診です

 

・・・・・

 

 

 

指先がありません

 

 

神経麻痺なので、痛みを感じません

 

そのまま引きずって歩行して、指がすりおろしされた状況です

 

まだ、サポーターをしていなかったため、早急にお願いするとともに

洗浄消毒の強化をお願いしました

 

腐敗臭も漂っています

 

 

ボカシてます

 

 

最悪は断脚の可能性も・・・・・

 

 

長い戦いが始まりました

 

 

 

したっけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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It is grated.

claws and fingers

Because there is no sensation of pain.

1年以上ステロイド投与 / Steroid administration for over 1 year

2025年01月19日 (日)

という、8歳のワンちゃんがお越しです

 

皮膚炎だったので長期投与されていたそうです

 

検査で肝臓が悪いと診断されてお越しです

 

 

診断:医原性副腎機能亢進症

 

 

少しづつ、ステロイド薬の投与を減らしていきました

 

2か月後、膣から膿が出たということでお越しです

 

 

 

診断:子宮蓄膿症

 

前回、この疾患のお話済みでしたのでオーナーも即理解し緊急手術開始

 

ステロイドの影響で免疫低下して感染しやすい状況でした

特に未避妊は危険です

 

 

 

 

 

しかも、膣からは何かシコリのようなものが・・・

 

 

追加の手術です

 

 

 

 

つづく

 

 

したっけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オークyoutube

Steroid administration for over 1 year.

because it was skin disease.

I had a weakened immune system.