ロイヤルカナン『ユリナリーS/O エイジング7+』新発売!

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

前回のブログでは、ロイヤルカナン『pHコントロール』シリーズが世界共通のネーミングの『ユリナリーS/O』に変わることをお知らせいたしました。

 

今回の変更で、うちの子にはどのシリーズが良いのかな??と疑問が生じた方もたくさんいるかと思います。そこで、今回満を持して登場したロイヤルカナンが自信をもって勧める新商品をご紹介させていただきます。この新しいシリーズへの変更がベストなケースもたくさん出てくることでしょう。

 

まず基本的な病気のお話を少しばかりしたいと思います。膀胱炎や尿路結石などのおしっこのトラブルは、その原因として「食事が非常に重要!」なのですが、それに加えて「あまりお水を飲まない子」や「おしっこを我慢しちゃう子」もその危険性が高くなると言われています。

 

そのため、ロイヤルカナンの『pHコントロール』というシリーズは、結石の元となる成分を少なくしたり、pHを調整して結石が形成されにくくするのはもちろんのこと、ナトリウム(塩分)を高くして喉が乾くようにたくさんのお水を飲むように設計されており、膀胱の中をきれいに洗い流すというのも一つの目的でした。

 

しかし、ここで問題となるのは高齢犬・猫ちゃんたちです。心臓や腎臓が悪い子たちにとっては、過剰な塩分は負担になる恐れがあります。そのため、当院では心臓や腎臓に不安を抱えるワンちゃんネコちゃんでは、他社の療法食に変更をお勧めしたりといった対応をしておりました。

 

そこでこのたびロイヤルカナンが開発したのは、ストラバイトやシュウ酸カルシウムといった結石の予防効果はそのままに、これまで高塩分だったpHコントロールを低塩分(かつ腎臓に配慮して低リン)に設計した『ユリナリーS/O エイジング7+』というフードです。

 

 

 

犬用『ユリナリーS/O エイジング7+』

犬のユリナリーS/O エイジング7+の特徴は、高齢犬でも食べられるように、ナトリウム(塩分)やリン(腎臓が悪い子にとっては尿毒症につながる老廃物)を制限した栄養組成になっていることです。ですから、高齢のワンちゃんで尿路結石を持つ子や膀胱炎を起こしやすい子などにはオススメの療法食です。

 

これまでも尿路結石で療法食を食べていたが、年齢が上がって7歳以上のシニア年齢になってきた子は変更をオススメします。ただし、ダイエット用の低カロリー設計ではないため、7歳以上になったがすごく体重が太ってるんだけど・・・という子には低カロリーな『pHコントロールV2(ユリナリーS/O)+満腹感サポート』の方が推奨されます。

 

また、ワンちゃんの結石で最近急増しているのが、人間と同じ結石の成分である『シュウ酸カルシウム結石』です。この石は本当に僕ら獣医師泣かせの病気で、頑張って膀胱から石を摘出する手術を受けてもらっても、しばらくするとまた再発をしてしまうことが多いとても厄介な結石なのです。

 

このシュウ酸カルシウム結石に対しては、『pHコントロールV2』という名前がついている『pHコントロールV2(ユリナリーS/O)+満腹感サポート』か『pHコントロールV2(ユリナリーS/O)+低分子プロテイン』という2製品の方が、予防効果はさらに高いと言われています。実際に当院の患者さんでも、術後にこちらのフードを使用したケースは再発率がとても低く抑えられていますので、頑張って膀胱結石を手術で摘出したワンちゃんには、ぜひこのシリーズをオススメします。

『pHコントロールV2+満腹感サポート』は『ユリナリーS/O+満腹感サポート』へ、『pHコントロールV2+低分子プロテイン』は『ユリナリーS/O+低分子プロテイン』へと名前が変わります!

 

 

猫用『ユリナリーS/O エイジング7+ +CLT』

猫の製品はさらにネーミングが長たらしいのですが、これはおしっこのトラブルを抱えるすべての猫ちゃんに与えることができるオールマイティなフードと言えます!(と書くとちょっと語弊があって、「全部の猫ちゃんがこれを食べれば良いじゃないか!」ということになっちゃうのですが、個人的には若い猫ちゃんの特発性膀胱炎であれば、ナトリウムの多い『pHコントロール(ユリナリーS/O)+CLT』の方が飲水量をしっかり確保できるのでそちらを推奨するわけですね…)

 

これまでならば、例えば尿路結石が詰まっておしっこが出なくて緊急入院するようなケースでは、石を溶かすのが最も早い『pHコントロール0』でしっかり溶かして→予防用の「pHコントロール オルファクトリー』に切り替えたりしていました。

 

今回の製品は、ストラバイト溶解やシュウ酸カルシウム予防効果が『pHコントロール0』と同等の能力まで引き上げられており、尿路結石が詰まった直後から維持期まですべての病期に使用できます。また、シニア猫ちゃんでも食べられるようにリンやナトリウムの含有量も制限してますので、高齢猫でも安心して長期間与えることができます。

 

栄養素性的にはリンやナトリウムなどを制限しているわけですが、『AAFCO(全米飼料検査官協会)の栄養基準』をしっかり満たしておりますので、仮に若いネコちゃんが食べたとしてもまったく問題ないんです。年の離れた高齢ネコちゃんと若いネコちゃんで、尿路のトラブルを抱えたネコちゃんが同居しているおうちには最適なフードとなることでしょう。

 

さらには、以前のブログ記事でオススメした、ストレスに配慮した『pHコントロール(ユリナリーS/O)+CLT』と同様の、加水分解ミルクプロテインという猫ちゃんのストレスを和らげる成分をこちらも配合しております。ですから、ストレスが原因の特発性膀胱炎や、「あちこちでおしっこをしてしまう」、「同居猫や飼い主さんに攻撃的である」、「ストレスでお腹をなめて毛が抜けている」などの問題行動に対しても効果が期待できます。

 

とはいってもウチの子は食べるのかな?

いくら性能が良いフードが出たとは言っても、食べてくれるかどうかはやっぱり不安ですよね。

今回世界中で従来のpHコントロール製品から新しい『エイジング7+』へと切り替える臨床試験が行われましたが、抜群の嗜好性が報告されています。

 

 

当院の犬猫にも与えてみましたが、嗜好性はなかなか高そうですね。

 

このようなケースにオススメします!

新しいフードですが、以下のようなケースにはぜひご検討ください!

 

1.これまで尿路結石と言われてずっと療法食を与えてきたが、シニア期の年齢に入ったのでフードをどうしようか迷っている。

 

2.多頭で飼育していて、そのうち1頭が尿路結石や膀胱炎の診断を受けて療法食を勧められた。若い子と高齢の子が同居している状況で、全員一緒に与えることができるフードに変更したい。

 

3.シニア猫ちゃんで、あちこちでおしっこうんちをしてしまう、大きな声でワーワー鳴く、急に飼い主さんや同居猫に対して攻撃的になった、新しい猫が来てから体のあちこちをなめて毛がどんどん薄くなってきた…etc ストレスが原因と思われる問題行動がある猫ちゃんに。