オークどうぶつ病院けやきの副院長の前谷です。
内視鏡の機械は、昔からありますが、2年前くらいに新しい内視鏡に変わりました。
オークどうぶつ病院としては、3代目の内視鏡です。
新しくなる度に画質がきれいになり、技術の進歩を感じます。
![内視鏡中](https://www.oak-animal.com/wp/wp-content/uploads/2016/09/23d07ee0d0d43f8ca1ec11bd62cee215-1024x767.jpg)
内視鏡検査の適応とは
内視鏡検査は、なかなか治療をしても治らない「下痢」や「嘔吐」の原因診断として用います。
![症例画像](https://www.oak-animal.com/wp/wp-content/uploads/2016/09/69f281d73ca775cec527c34d7e487810-1024x232.jpg)
そこに慢性炎症があるのか、はたまた腫瘍ができているのか・・・。
肉眼的に異常がないように見えても、必ず組織は取って病理検査に提出するようにしています。
犬猫では、肉眼所見のみでの診断は不可能と言われています。
もう一つの適応としては、何かを飲み込んでしまった場合の異物を取るために用います。
![異物症例画像](https://www.oak-animal.com/wp/wp-content/uploads/2016/09/8cde86a80959295a025986606d07a88c-1024x226.jpg)
実際のところ、こちらのケースの方が使用頻度が高いわけですが、内視鏡では取り出せない異物もあります。
大きくて胃から引っ張り出せないものもあれば、胃から流れたヒモなども無理に引っ張ってはいけません。
内視鏡の機械ってどんなの?
ちょっとマニアックなお話になります。
ここを頑張って読んだら、最後に内視鏡を実際に使ってる動画がありますので、ぜひ見てみてください。
内視鏡は、長さが1メートル40センチのしなやかなチューブを口から入れていきます。
手元のレバーで上下右左に操作しながら、曲がりくねった腸内を進んで行きます。
先端の構造はこうです。
![内視鏡先端詳細](https://www.oak-animal.com/wp/wp-content/uploads/2016/09/4b935a91c434efd2868116b75c615139-1024x768.jpg)
写真のように、腸内を照らす光源と、カメラのレンズ、そして水を出したり吸ったりするノズルもあります。
大きな穴は、そこから内視鏡用の鉗子を出して、異物をつかんだり、組織を生検したりするための穴です。
![生検鉗子シリーズ’](https://www.oak-animal.com/wp/wp-content/uploads/2016/09/fe631612dbf02a0f641d4ec833783e11-1024x272.jpg)
異物をつかむ鉗子です。大きいものから小さいもの。ワイヤーで挟み込むバスケット鉗子などがあります。
![組織生検シリーズ’](https://www.oak-animal.com/wp/wp-content/uploads/2016/09/52921104a2f6409bca206a38e62314d2-1024x307.jpg)
生検に使う生検鉗子です。
アイスクリームのカップのような先端で、胃や腸の粘膜を挟んでつかみ取ります。
取った組織は、ろ紙に載せてホルマリンで固定して病理検査に提出します。
実際に使用した症例の動画
実際に内視鏡を使用した症例の動画を集めました。
今回用いたのは異物を摘出したケースばかりですが、慢性の下痢や嘔吐の診断においても大活躍しております。
※内視鏡には適応症例があります。基本的には、手術時間に予約制で行っておりますので、急に内視鏡をご希望されて来院されても難しい場合があります。ご了承ください。