ヒルズ消化器用フードがリニューアル~腸内バイオ―ム化!

オークどうぶつ病院けやき 前谷です。

以前に書いたヒルズの一風変わった新製品『腸内バイオーム』のブログは、たくさんの方に読んでいただきました。

このたび、ヒルズの他製品にもその機能がプラスされてリニューアルしましたのでまたご案内をしたいと思います。

 

 

まずおさらいですが、ヒルズの『腸内バイオーム』という製品は、ヒルズ独自の繊維ブレンド「アクティブバイオーム+テクノロジー」と名付けられた配合が、腸内細菌の善玉菌を増やし、またその善玉菌に体内に役立つ成分を作らせて効果を発揮するという製品でした。

詳しくおさらいしたい方は、前回ブログをまた読んでみてくださいね。

 

例えば、単純に「下痢」という病態にしても、急性で治療すればすぐに治るものもあれば、長引くなかなか治りにくい下痢もあります。

その「長引くなかなか治りにくい下痢」の治療において、食事を変更することで改善するものもあります。

 

「低脂肪食」という考え方

例えば、ワンちゃんで多い「リンパ管拡張症」と言われる病気があります。

ずっと下痢が続いてタンパク質が腸から捨てられて、血液検査でのタンパク質(アルブミン)の数値が低下し、腹水や胸水などの水がたまって命にかかわる病気です。

その治療としてお薬以外にも低脂肪の療法食が推奨され、各メーカーが様々な低脂肪療法食を販売しております。

ヒルズの犬用製品で行くと、『i/dローファット』『i/dコンフォート』というのがありますが、そのシリーズに腸内バイオームの性能が追加されたというわけです。

これまで他の低脂肪療法食で一定の効果はあったんだけど、うんちはまだちょっとゆるいんだよな~…という子に良いのかもしれません。

 

「アレルギー食」という考え方

もう一つの考え方として、食べ物の何かの成分にアレルギー反応を起こしてしまい下痢が続くケースもあります。

病名で言えば、『食物有害反応』や『炎症性腸疾患』の一部などになるかと思います。

こういったケースの場合、アレルギーが少ない原材料で作られたフードが推奨されます。

こちらも各メーカーが色んな成分のフードを販売しているわけですが、ヒルズの従来フードで言うと『z/d』という製品があります。

この製品にも同じく腸内バイオーム機能が追加されましたので、他のアレルギー食である程度良いんだけど、うんちが柔らかいのがもう一息かな~…という子なんかに選択肢の一つとしては良いかもしれませんね。

 

 

発売してからこれまで、『腸内バイオ―ム』はとても良い製品だと実感しております。

もちろんお腹がゆるい子みんなに効果があるわけではないのですが、合う子にはすごく合う!といったイメージですかね。

今回リニューアルした製品も、なかなか治りにくい下痢の患者さんの選択肢が一つ増えると考えると、機能面をプラスするとちょっと面白い製品だと期待しております。

何しろこういった病気のフードは、「これが一番良い製品!」というのがあるわけではなく、その子その子で合うものが見つかると良いね~という感じなので…

 

 

さて。犬用のアクティブバイオーム+技術の製品だけでもこれだけのメンツになりましたよ!

今後はもっとヒルズ製品の腸内バイオーム化が進むんでしょうか。。。そのうちサイエンスダイエットにまで???

ちなみにお値段の方は、リニューアルに伴い値上がりしてしまいました…

が、機能面でプラスになったのでどうかご了承くださいませ。

 

先日リニューアル製品発表会がオンラインセミナーでありましたので、当日出勤メンバーとみんなで聴いたのですが、ちょっと難しかったようですね(^_^;

皆さんにご説明して自信をもってオススメできるように、私たちスタッフも日々勉強です。