期待の新製品が出ました!〜ヒルズ『腸内バイオーム』新発売!

2019年12月27日 (金)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

先日、ヒルズの新しいフードのセミナーに参加してきました。

博多駅近くの会場で、博多駅のイルミネーションをチラッと見てきましたが、最近はすごいんですね。

色んな食べ物、温かいお酒などの屋台が出ており、イルミネーションを見ながらお酒や音楽などクリスマスムードで盛り上がっていましたね。

「良いな〜楽しそうだな〜」と後ろ髪を引かれつつも、しっかりと勉強してきましたとさ。。。

 

 

最近、腸内細菌のことについて皆さんもテレビなどで色々見たり聞いたりしませんか?

ヨーグルトを毎朝食べたり、ヤクルトを飲んだりして腸活に励んでらっしゃる方も多いと思います。

ご存知のように私たち人間の腸の中には善玉菌がたくさん棲みついており、その腸内細菌の乱れ(専門的にはディスバイオーシスと呼びます)が様々な疾患と関連していることがだんだんとわかってきています。

それは犬猫の腸内も同じです。その腸内細菌に着目し、ヒルズは独自の栄養学的な研究に基づいて、良質な食物繊維を腸内細菌に届けて体によい物質を作らせるという革新的なフードを開発したのです。

今回はそのヒルズ待望の新製品のご紹介をしたいと思います。

 

ヒルズ独自の「アクティブバイオーム+」テクノロジーとは

 

 

今回新発売のヒルズ「腸内バイオーム」は、良質な繊維質を独自の配合で入れています。

その食物繊維が腸内細菌に利用され、腸内細菌が様々な有益な物質を生み出してくれるというわけです。

 

 

腸内細菌が作り出した「短鎖脂肪酸(酢酸・プロピオン酸・酪酸)」は、腸の細胞のエネルギー源になると同時に、腸粘膜表面の免疫細胞を調節してくれる働きがあります。また、「ポリフェノール」は抗酸化作用や抗炎症作用がありますので、そういった物質を直接的に薬やサプリで摂るわけではなく、腸内細菌に作ってもらうというのは非常に面白い製品だと思います。

腸内細菌の乱れ(ディスバイオーシス)が様々な病気につながると言われていますので、今後はその他の様々な病気への応用にも大いに期待したいところです。

 

こういった子におすすめします

 

今回のセミナーは猫の便秘と下痢のお話でしたので、猫のお話しか聞けませんでしたが、猫ちゃんの慢性の治らない下痢には効果があるとのことでした。

実はこのセミナーより前に、私もずっと下痢をしている慢性腸症の猫ちゃんに勧めたことがあり、その子は食べて2週間くらいで便が非常に調子よくなったと喜んでらっしゃいました。その子は元々おならが多かったり便の匂いが異常に臭かったりしたので、腸内細菌のバランスが悪いことが考えられました。フード変更により腸内環境が好転したのでしょう。おならは減り、便の匂いも異常に臭くはなくなったとのことでした。

下痢の猫ちゃんの中には、色々と薬やフードをやってもなかなか改善せず、何年もずっと下痢をしている子もいます。私たちも非常に苦労することが多いのですが、そういった子にはまず試してみるべきフードだと思います。

 

また、猫ちゃんの便秘に対しても一定の効果が期待できそうです。

これまで便秘がちの猫ちゃんには、ロイヤルカナンの「消化器サポート(可溶性繊維)」という製品を勧めていましたが、消化器サポートを食べない子や、逆に便が良くない状態になる場合などには使ってみる価値があると思っています。

 

臨床試験に参加した先生の話では、腸内環境がよくなることで便のにおいが臭くなくなるとのことですので、お部屋の猫ちゃんの便のにおいに悩まされている方にもオススメできるのではないでしょうか?

部屋に帰ってきたら、猫のうんちのにおいが充満して困ってる・・・という方はお試しいただければと思います。

 

猫ちゃんの腸内バイオームはものすごく美味しいようで、当院の老猫たちも競うように食べていました。

長く続けるという意味では「美味しさ」はもっとも大事な部分なので、とても良い商品が登場したなと嬉しく思っています。

 

また、犬の下痢の原因で最も多いのは「大腸炎」です。その大腸炎のきっかけとなることで多いのが、いつもと違う食べ物をつい与えてしまったり、ペットホテルに預けたりという環境の変化によるストレスがきっかけになります。

食生活の変化やストレスがきっかけで、腸内の悪玉菌が増えて善玉菌が減り、腸内細菌のバランスが崩れてしまいます。

そういった子の便には、クロストリジウムなどの悪玉菌が異常に増殖していることもあり、多くは抗菌薬や下痢止めなどの投薬で悪玉菌を減らすことで改善します。

しかし、たまに薬を飲んでいる間は良かったのに薬が切れたらまた下痢する子や、下痢は治ったけどいまいち便がゆるめで軟便が治りきらないケースにもよく遭遇します。そういった子はおそらく乱れてしまった腸内細菌のバランスが元に戻りきってないと思われますので、そういう場合にはこのフードが良いのではと考えてます。。。

ヒルズの臨床試験の結果で、慢性大腸炎のワンちゃんには、このフードを与えて24時間以内で便の状態を改善することが証明されていることも心強いですね。

 

 

これまでは正直に言うと、ロイヤルカナンのフードを推奨することが多かった私ですが、今回のヒルズ製品はとても魅力的に感じていましたので、実はずっと発売を心待ちにしていました。

発売後も、「どれだけ効果があるのか?」「どういったケースに使っていくべきか?」という点でちょっと様子見してたのですが、とても良い商品だとわかりましたので、今後は積極的に勧めていきたいと思っています。

ブログを読んで、この新製品に興味がわいた方はお気軽にお声掛けください!