腎臓病の検査『SDMA』が院内で測れるようになりました!

2020年01月28日 (火)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

本日1/28(火)は、オークどうぶつ病院けやきが下水道工事のため臨時休診となっております。昨年より何度も休診日ができてしまうことになり、ご迷惑をお掛けしております。

本日は、私とけやき勤務獣医師の紫牟田が西区のオークどうぶつ病院で終日勤務しておりますので、体調不良の方やご相談などあればお気軽にお越しくださいませ。

遠方で大変申し訳ありませんが…お待ちしております!

 

さて。以前に腎臓病を早期に診断する外注検査『IDEXX SDMA』についてご紹介させていただいておりました。

そのSDMAが、1月下旬より院内の検査機器で迅速に診断できるようになりました。

 

SDMAの検査キットが到着しました!

 

ワンちゃんでは「10頭に1頭」、猫ちゃんでは「3頭に1頭」がかかってしまうと言われている「慢性腎臓病」。

残念ながら治る病気ではありませんので、いかに早い段階で見つけてあげられるかが最も重要となります。

やせて食欲が落ちてしまうほど進行した状態で見つかると、毎日のように点滴に通ってもなかなか調子が回復しないこともあるのです。

 

そういった意味では、クレアチニンなどの他の血液検査項目や尿検査と併用することで、より早い段階で詳細な腎臓の検査が可能となります。

通常の検査と同じように10〜15分で検査結果が出るようになりましたので、後日お電話でご報告しなくて良くなりました。

 

やせてしまうことが多い慢性腎臓病のワンちゃん、猫ちゃん。

やせて筋肉量が少ないと、腎臓病の数値である「クレアチニン」は思ったほど上がらず、病気を過小評価してしまいます。

やせている腎臓病の子の治療がうまく行っているかどうかのモニターとしても使用できますので、定期的にチェックすることをオススメします。

 

 

オークけやきのアイドル、チェリーちゃんも腎臓病になってしまいまして、定期的に皮下点滴を行っています。

 

 

先日、院内で検査した検査結果を載せていますが、治療経過は良好です♪

SDMAをはじめ、クレアチニンやBUNといった腎臓の数値が10月よりも良くなっているのが一目瞭然ですね!

このままずっと元気に過ごして欲しいと思います。。。

 

 

2020年もよろしくお願いいたします。

2020年01月10日 (金)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

新年明けましておめでとうございます。

本年も頑張りますので、皆様どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

 

さて、お正月は少しお休みをいただきましたので、実家に帰省してました。

とはいっても小倉ですから、とても近いので1日だけですが。。。

帰ったついでにリニューアルした小倉城に行ってみました。

 

 

天守閣に入ったのはもう10年以上ぶりになるかと思います。

昔は急な階段を登って暗い雰囲気であまり面白くなかったのを覚えてますが、昨年3月にリニューアルしてとても面白い体験型施設になってました。

流鏑馬を体験できるゲームや、兜・甲冑・着物を着て写真を撮れたり、とても楽しめる展示内容になってましたよ。

 

嬉しかったのは、3階が「宮本武蔵と佐々木小次郎」のコーナーになってましたので、とても興味深く見て回ることができました。

 

 

うちの「息子小次郎」は、武蔵の足の甲に『突き』で一撃食らわしてました(笑)

1階の小倉城シアターやその他の展示も子供連れではゆっくり見れませんでしたので、また一人ゆっくり行きたいですね〜

 

 

 

天守閣・最上階の展望スペースからの眺めは素晴らしかったです。

育った街の景色をじっくり見て、なんというか、初心に戻るという気持ちでしょうか。

2020年のスタートとしてはとても良かったなぁと思います。

 

昔は急階段しかなかった小倉城天守閣ですが、エレベーターも出来て快適になりましたので、小倉へお越しの際は、ぜひ皆さま小倉城に足を運んでみてくださいね。オススメします!

 

 

余談ですが、年越しそばは、僕ら小倉っ子の青春の味『資さんうどん』で買って帰って、自宅で「資さん年越しそば」をいただきましたよ。

 

 

具材は、「おかめうどん」の甘く煮込んだしいたけと、「かしわうどん」の鶏肉です←分かってもらえる方がいると良いですが…..

ごぼ天も買ったけど入れ忘れました。。。

期待の新製品が出ました!〜ヒルズ『腸内バイオーム』新発売!

2019年12月27日 (金)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

先日、ヒルズの新しいフードのセミナーに参加してきました。

博多駅近くの会場で、博多駅のイルミネーションをチラッと見てきましたが、最近はすごいんですね。

色んな食べ物、温かいお酒などの屋台が出ており、イルミネーションを見ながらお酒や音楽などクリスマスムードで盛り上がっていましたね。

「良いな〜楽しそうだな〜」と後ろ髪を引かれつつも、しっかりと勉強してきましたとさ。。。

 

 

最近、腸内細菌のことについて皆さんもテレビなどで色々見たり聞いたりしませんか?

ヨーグルトを毎朝食べたり、ヤクルトを飲んだりして腸活に励んでらっしゃる方も多いと思います。

ご存知のように私たち人間の腸の中には善玉菌がたくさん棲みついており、その腸内細菌の乱れ(専門的にはディスバイオーシスと呼びます)が様々な疾患と関連していることがだんだんとわかってきています。

それは犬猫の腸内も同じです。その腸内細菌に着目し、ヒルズは独自の栄養学的な研究に基づいて、良質な食物繊維を腸内細菌に届けて体によい物質を作らせるという革新的なフードを開発したのです。

今回はそのヒルズ待望の新製品のご紹介をしたいと思います。

 

ヒルズ独自の「アクティブバイオーム+」テクノロジーとは

 

 

今回新発売のヒルズ「腸内バイオーム」は、良質な繊維質を独自の配合で入れています。

その食物繊維が腸内細菌に利用され、腸内細菌が様々な有益な物質を生み出してくれるというわけです。

 

 

腸内細菌が作り出した「短鎖脂肪酸(酢酸・プロピオン酸・酪酸)」は、腸の細胞のエネルギー源になると同時に、腸粘膜表面の免疫細胞を調節してくれる働きがあります。また、「ポリフェノール」は抗酸化作用や抗炎症作用がありますので、そういった物質を直接的に薬やサプリで摂るわけではなく、腸内細菌に作ってもらうというのは非常に面白い製品だと思います。

腸内細菌の乱れ(ディスバイオーシス)が様々な病気につながると言われていますので、今後はその他の様々な病気への応用にも大いに期待したいところです。

 

こういった子におすすめします

 

今回のセミナーは猫の便秘と下痢のお話でしたので、猫のお話しか聞けませんでしたが、猫ちゃんの慢性の治らない下痢には効果があるとのことでした。

実はこのセミナーより前に、私もずっと下痢をしている慢性腸症の猫ちゃんに勧めたことがあり、その子は食べて2週間くらいで便が非常に調子よくなったと喜んでらっしゃいました。その子は元々おならが多かったり便の匂いが異常に臭かったりしたので、腸内細菌のバランスが悪いことが考えられました。フード変更により腸内環境が好転したのでしょう。おならは減り、便の匂いも異常に臭くはなくなったとのことでした。

下痢の猫ちゃんの中には、色々と薬やフードをやってもなかなか改善せず、何年もずっと下痢をしている子もいます。私たちも非常に苦労することが多いのですが、そういった子にはまず試してみるべきフードだと思います。

 

また、猫ちゃんの便秘に対しても一定の効果が期待できそうです。

これまで便秘がちの猫ちゃんには、ロイヤルカナンの「消化器サポート(可溶性繊維)」という製品を勧めていましたが、消化器サポートを食べない子や、逆に便が良くない状態になる場合などには使ってみる価値があると思っています。

 

臨床試験に参加した先生の話では、腸内環境がよくなることで便のにおいが臭くなくなるとのことですので、お部屋の猫ちゃんの便のにおいに悩まされている方にもオススメできるのではないでしょうか?

部屋に帰ってきたら、猫のうんちのにおいが充満して困ってる・・・という方はお試しいただければと思います。

 

猫ちゃんの腸内バイオームはものすごく美味しいようで、当院の老猫たちも競うように食べていました。

長く続けるという意味では「美味しさ」はもっとも大事な部分なので、とても良い商品が登場したなと嬉しく思っています。

 

また、犬の下痢の原因で最も多いのは「大腸炎」です。その大腸炎のきっかけとなることで多いのが、いつもと違う食べ物をつい与えてしまったり、ペットホテルに預けたりという環境の変化によるストレスがきっかけになります。

食生活の変化やストレスがきっかけで、腸内の悪玉菌が増えて善玉菌が減り、腸内細菌のバランスが崩れてしまいます。

そういった子の便には、クロストリジウムなどの悪玉菌が異常に増殖していることもあり、多くは抗菌薬や下痢止めなどの投薬で悪玉菌を減らすことで改善します。

しかし、たまに薬を飲んでいる間は良かったのに薬が切れたらまた下痢する子や、下痢は治ったけどいまいち便がゆるめで軟便が治りきらないケースにもよく遭遇します。そういった子はおそらく乱れてしまった腸内細菌のバランスが元に戻りきってないと思われますので、そういう場合にはこのフードが良いのではと考えてます。。。

ヒルズの臨床試験の結果で、慢性大腸炎のワンちゃんには、このフードを与えて24時間以内で便の状態を改善することが証明されていることも心強いですね。

 

 

これまでは正直に言うと、ロイヤルカナンのフードを推奨することが多かった私ですが、今回のヒルズ製品はとても魅力的に感じていましたので、実はずっと発売を心待ちにしていました。

発売後も、「どれだけ効果があるのか?」「どういったケースに使っていくべきか?」という点でちょっと様子見してたのですが、とても良い商品だとわかりましたので、今後は積極的に勧めていきたいと思っています。

ブログを読んで、この新製品に興味がわいた方はお気軽にお声掛けください!

12月のキャッシュレス還元状況

2019年12月09日 (月)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

先日よりお伝えしております「午後の診療時間短縮」についてですが、皆様には大変ご迷惑をお掛けします。。。

世の中の「働き方改革」の流れもあり、その中で安定的に動物看護師の人材を確保するためには、労働環境の見直しが不可欠となってきておりました。(この業界全体が抱える問題でもありますが…)

今年6月に、「動物看護師を国家資格にする法案」が国会を通過しましたので、数年後には国家資格を持った動物看護師さんが誕生することになります。その前にきちんとした労働環境の問題などに対応しておかねばなりません。

当院でもこれまでに様々な取り組みを行ってきましたが、今回抜本的に労働時間の改善を行うということになりました。

『定休日を作らないことで、具合いが悪い患者さんにはいつでも通っていただける』というメリットを維持するためです。

大変ご迷惑をお掛けしますが、ご理解の程、どうぞよろしくお願いいたします。

 

大切なことなので前置きが長くなってしまいました。。。

今回のブログは、以前よりお伝えしておりますキャッシュレス還元の12月の進捗状況をお伝えしたいと思います。

 

11/21より、『楽天カード』によるカード払いが還元対象となっております。

(西区・オークどうぶつ病院、中央区・オークどうぶつ病院けやきの両方とも対象です。)

 

 

それと、12/1より、西区・オークどうぶつ病院でも『PayPay』が還元対象となりました。

残念ながら10%還元は11月までで終わってしまいましたが、 12月〜1月は5%還元に加えて、「20回に1回の確率で¥1,000当たる」キャンペーンを行っています。

 

 

また、西区・オークどうぶつ病院では12/1から、中央区・オークどうぶつ病院けやきでは12/11からクレジットカードの『JCB・AMEX・ダイナーズクラブ』カードによる決済も還元対象となりました。

 

 

12/11からとなりますが、オークどうぶつ病院けやきでも、『楽天pay』がようやく還元対象となります。まだか?というお声を頂戴してましたので、長らくお待たせしました。

 

 

 

まとめますと、それぞれの病院でキャッシュレス還元となります決済方法は以下となっております。(12/1現在)あまり院内にベタベタと貼りだすと、病院としての雰囲気が台無しなのでポスター等は貼りません。こちらのブログでご確認いただけると助かります…

 

・オークどうぶつ病院・・・『PayPay』『楽天pay(QRコード決済と電子マネー)』『楽天カード』『JCBカードAMEXカードダイナーズクラブカード

・オークどうぶつ病院けやき・・・『PayPay』『楽天カード』『ポケットカード』『楽天pay(QRコード決済と電子マネー)←12/11より還元開始!JCBカードAMEXカードダイナーズクラブカード ←12/11より還元開始!

キャッシュレス還元の進捗状況

2019年11月09日 (土)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

多忙な日々が続いております。。。いつも長らくお待たせして申し訳ありません。

そんなこんなで、今年は九重の紅葉登山も行けませんでしたが、真冬になる前に山にでもドライブにでも行きたいと思う今日この頃です…

 

昨年の写真を見て我慢するとしますか…

 

先日お伝えした「キャッシュレス還元事業」の進捗状況をお伝えします。

一応、オークどうぶつ病院の2病院とも、「キャッシュレス還元事業の対象店舗」であり「5%還元」の店舗となりました。

 

西区・オークどうぶつ病院

 

オークどうぶつ病院は、経産省のキャッシュレス還元の対象店舗マップに以前より掲載されておりました。

ご注意いただきたいのは、『クレジットカード』も対象となっておりますが、クレジットカード業者はただいま申請中ですので、おそらくまだ還元事業の対象にはなっておりません。

楽天ペイ』のみが、対象支払い方法となっておりますので、楽天ペイのQRコード決済か、電子マネー決済(ニモカやクイックペイなど)だけが5%還元となっておりますのでご注意ください。

 

オークどうぶつ病院けやき

 

オークどうぶつ病院けやきも、11月に入ってようやく経産省のキャッシュレス還元対象店舗のマップに掲載されました。

けやきの方は、『PayPay』のみが還元対象となっております。

(11/1~クレジットカードのポケットカードが対象となりました。その他のカード払いはもう少々お待ち下さいませ)

 

 

PayPayは、さらに5%上乗せして10%還元してくれる独自のキャンペーンを11月末まで行っていますので、PayPayを利用されている方には朗報です!

試しに院内での買い物に使用してみたら…

 

 

ちゃんと10%還元されましたよ~

還元額に上限があったり(1日上限と1ヶ月上限があるようです)、支払方法はヤフーカード登録(その他のカードはダメ)か、銀行残高からのチャージだったりと色々とルールがあるようですので、詳細はペイペイの公式サイトをご覧くださいませ。

ちなみに西区・オークどうぶつ病院の方はまだPayPayの審査が通過しておりませんので、もう少々お待ち下さいませ。

 

 

また、クレジットカードなどが審査通過しましたら、院内にもキャッシュレス還元対象店舗のお知らせをしたいと思います。

アトピーの新薬『サイトポイント』が新発売!

2019年10月16日 (水)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

今年もノーベル賞の時期となりまして、昨年の今頃は本庶先生のノーベル医学生理学賞受賞に沸いたのを思い出します。

 

現在ヒトの医学の創薬の分野は、免疫学の研究を礎に様々な新薬が開発されています。

その中の1つに「抗体医薬」というジャンルがありますが、ついに動物用の薬でも初めて抗体医薬が承認され、今年中には発売される見込みとなりました。

まさか私たち獣医師が、動物を相手にモノクローナル抗体製剤を注射する時代がもうすぐそこに来るとは・・・

獣医療の進歩には現場の私たちですら驚かされています。

 

zoetis様(米国)サイトよりお借りいたしました。

 

簡単に説明してみます。

1.研究によってガンやアレルギーなどが起こるメカニズムの細かいところ(どんなタンパク質が関わっていて、細胞の表面にあるどのボタンに結合して反応が起こるのか)が突き止められました。

2.その反応を引き起こすタンパク質に対して、反応が起こる前に未然にくっつけてしまう薬(抗体と言います)を体内に入れます。

3.そうすると原因タンパクが先に薬(抗体)とくっついてしまい、ボタンにはくっつかなくなりますので、そのピンポイントの反応だけを抑え込むことができるのです。

 

うーん。。。うまく伝えられてないでしょうか。

起こって欲しくない反応だけをピンポイントに抑え込むので、あらゆる臓器に対する悪影響が出にくく、逆に抑えて欲しくない有益な反応はそのまま残せるということです。

副作用はとても少なく、効果はとても期待できる治療と言えると思います。

 

 

このたびゾエティスから新発売される新しい薬は、『サイトポイント』という注射薬です。

アトピー性皮膚炎のかゆみを、月1回注射することで抑えてくれるかもしれない画期的な製剤です。

海外ではすでに発売されていますが、ついに日本国内でも年内に発売される予定という発表がありました。(正式な発売日はまだ未定です)

 

余談ですが、モノクローナル(monoclonal)抗体(antibody)製剤は、そのアルファベットを取って「〜マブ(-mab)」という名前がつく決まりになっています。

サイトポイントは、ロキベトマブという名前のワンちゃん専用に開発された薬なのです。

実は本庶先生の発見した『オプジーボ』という薬も、ニボルマブというモノクローナル抗体製剤なのですから、ノーベル賞だと世間を騒がせた薬と似たような薬が、ワンちゃん専用に開発されたんですから驚くばかりです。。。

今回はアトピー用製剤ですが、こういった薬の本命は、ガンや自己免疫疾患への適応だと思いますから、ゾエティスさんの研究開発には今後も期待したいですね。(ヒトの薬みたいに薬価がものすごく高いと手が届かなくなるんで、そういう意味では色々難しいんでしょうけど・・・)

 

サイトポイントがどのようにしてアトピーのかゆみに効くのか・・・

簡単に言うと、皮膚表面で起こったアレルギー反応から、神経細胞にかゆみを伝える信号物質である「インターロイキン(IL)-31」というタンパク質が放出されますが、このタンパク質をピンポイントに捕まえて仕事をさせないのです。

 

デュピクセントの作用機序の図をサノフィ社さんからお借りしました。

 

ヒトのアトピーの治療では、従来のステロイドなどの治療で効果が認められない中等度〜重度のケースで、『デュピクセント(デュピルマブ)』という注射薬が発売され、画期的な功績を上げているようです。

今回のサイトポイントが抑える相手は、デュピクセントのIL-4とIL-13ではなくIL-31だけですので、デュピクセントのように皮膚バリア機能を改善するような効果はなさそうなので、まったく同じような期待をしていいかどうかは半信半疑でいますが、いずれにせよこういった新しい治療オプションが加わるのは本当にありがたいことですね。

米国のzoetis社のサイトでは、他治療との併用も可能とありますので、注射をベースにかゆみを抑えつつ、スキンケアや外用・内服薬で+αの管理・・・なんてことが可能かなと考えております。

 

画期的な薬を開発してくれたメーカーさんには感謝しつつ、でも私たちはそれに安易に飛びつくわけではなく、しっかり吟味して従来の治療との比較や併用を考えたり、そのワンちゃん・飼い主さんにあった治療プランを提案していけるように日々精進せねばと思うところであります。。。

 

まだ発売未定の最新薬ですが、アトピー性皮膚炎のワンちゃんを飼ってらっしゃる患者さんで、もしご興味がある方はご相談ください。

猛勉強しなければ。

☆12月中旬に発売しました!(12月末追記!)

キャッシュレス還元はもうしばらくお待ちください…

2019年10月13日 (日)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

10月1日より消費税が10%に上がりましたので、当院でも診療費やフード代金などを10%で計算させていただいております。

そんな中、消費税増税とともに始まったキャッシュレス決済による国の還元事業が話題になっていますね。皆さんも色々なお店やニュースなどでこのようなマークを見かけたことがあるかと思います。

 

 

当院も各決済事業者に申請を行っておりますが、手続きが本当に煩雑で…申請の駆け込み時期でもありましたので、現在まだ申請が通っていない状況です。

10/1の事業開始に間に合うことができずに本当に申し訳ありません。(経産省の事業者IDなどはだいぶ前にもらってますので、もう少しかと思ってはいるのですが。)

承認が下りましたら院内で掲示&こちらでお知らせいたしますので、もうしばらくお待ちいただくようお願いいたします。

ロイヤルカナンの病院専用シリーズが公式オンラインサイトで購入可能になりました!

2019年09月22日 (日)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

以前に腎臓病の早期診断のマーカー『SDMA』をご案内しておりましたが、ついにIDEXXのカタリストOne(院内の検査機器)で年明けから測定可能になる予定とのお知らせが来ましたよ!

万能な検査ではありませんのでこの検査だけすればOKというものではありませんが、犬猫を悩ます慢性腎臓病を、お待たせすることなく来院時に即時に早期診断できるというのはとても素晴らしいことだと思います。

IDEXXさん、良いお仕事しますね~。これからもどんどん院内検査できる項目を増やしていただきたいと大いに期待しております。

 

 

さて、オークどうぶつ病院けやきの待合室と診察室にこんなA4のご案内チラシを貼っております。

気付かれた方もいらっしゃるでしょうか。

ロイヤルカナンのフードの中には、Mシリーズといって病院専用のシリーズがありまして。。。

これは動物病院でしか買えないシリーズとなっております。

 

例えば、過去にご紹介したもので言うと、

 

・猫ちゃんのストレスに!『ユリナリーS/O +CLT』

・猫ちゃんの食物アレルギーが疑われる子に!『猫用アミノペプチドフォーミュラ』

・高齢犬猫の尿路疾患に対応!『ユリナリーS/O エイジング7+シリーズ』

・お薬が苦手な子に!『ピルアシスト』

 

などなど。これ以外にも、尿路疾患のワンちゃんで特にシュウ酸カルシウム結石の手術後などで太りやすい子にオススメの『ユリナリーS/O +満腹感サポート』など、たくさんの方に食べていただいているものがあります。

 

このシリーズは入荷にお時間を頂きますもので、「頼んでもなかなか来ない!」、「注文しても在庫がない!」…などなどご迷惑をお掛けしたことも多いかと思います。スペースも限られるため、あまりたくさん在庫を置くわけにもいかず・・・申し訳ありませんでした。

そのため、今回ご紹介するオンラインサイトで直接購入できる方法は、まさに心待ちにしておりましたので、ぜひご紹介させていただきたいと思います。

 

公式オンラインサイトの特徴と登録方法

 

 

病院に電話で注文しなくても、欲しいと思ったらネットやスマホで簡単に注文できます。

合計金額が¥6,000を超えれば送料もかかりませんし、福岡市であれば午前中に注文すれば最短で翌々日に到着も可能だと思います。

 

 

登録方法は上の通りです。まずは以下のURLをクリックするか、ポスターのQRコードを読み取って「ロイヤルカナン公式オンラインストア」にアクセスしてください。

 

https://vet.royalcanin.jp

 

お客様情報とペットの情報の入力が終わると、購入の前に『動物病院ID』の入力が必要となります。

動物病院IDは各病院に割り当てられているコードですので、来院時やあるいはお電話にてお問い合わせいただければお教えいたします。

※ただし、当院にかかっている患者さん以外の方にはお教えできませんのでご了承ください。(かかりつけの先生にご相談ください)

 

動物病院IDの入力が終われば、以下のラインナップの商品を購入できますよ。

ちなみに大きいサイズのご要望がありました、『犬のユリナリーS/O +満腹感サポート』には新しい8kgの商品が、『猫のユリナリーS/O +CLT』には新しい4kgの商品ラインナップが追加されましたので、大型犬や多頭で飼っている猫ちゃんにもオススメです。

 

レーザーによるガンへの温熱療法~マイルドレーザーサーミア

2019年09月10日 (火)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

今回はガンに対するレーザーを使った治療のご紹介をしたいと思います。

 

昨年レーザー治療器を導入しましたが、様々な使い方ができる機械で、体表のイボを蒸散したりレーザーメスで切除したケースなどは過去にご紹介していました。

今回は、一般治療では治療が困難な深部の悪性腫瘍に対して、QOL改善を目的にレーザーを照射したケースです。

 

 

 

ガンに対する温熱療法とは

ガンに対する治療法の1つに、温熱療法(ハイパーサーミア)』という治療法があります。

正常な細胞は、温度が上昇すると血管を拡張させて血流を増やし温度を下げて守ろうとする働きが作動します。

これに対してガン細胞は、温められても血管を拡張して熱を逃がすことができないので、「熱に弱い」と言われます。

その性質を利用して、ガン付近を42.5℃以上に温めることで、ガン細胞のタンパク質やDNAを変性させ破壊→がん細胞の数を減らそうというのがガンに対する温熱療法(ハイパーサーミア)です。

 

今回ご紹介するレーザーを外から照射する『マイルドレーザーサーミア』という方法は、ガンの温度を40~42℃に温める治療です。

温度が低めなので、上記温熱療法と同様の効果は望めませんが、温度を上げると免疫細胞が活性化されると言われますので、自身の免疫細胞を活性化させ、自分自身の力でガンを制御しようという治療法です。

温熱療法と比べるとガンを殺す力は弱くなりますので、生活の質QOLの改善やガンの増殖を抑えてガンをおとなしくさせる休眠療法が目的となります。

 

実際に使用したケースをご紹介

例えば肺に腫瘍ができた猫ちゃんのケースをご紹介します。

 

 

胸の中に腫瘍ができていて、空気の通り道である気管を押しつぶしてしまっており、安静にしていても呼吸がとても苦しい状態でした。

抗生物質やステロイドといった対症療法はすべて行いましたが、まったく症状は改善しませんでした。

 

 

CT検査でも、空気の通り道・気管が最も細いところでは5ミリしかありませんので、かなり息苦しいことが伝わります。食べ物の通り道・食道も押しつぶされていそうです。

 

この場合、ガンに対する標準治療、いわゆる3大治療は可能でしょうか?

外科手術は場所的に心臓や大きな血管が近く困難な場所でした。

抗がん剤も、リンパ腫以外の固形ガンに対しては、単独では期待薄です。

③唯一可能性があるのは放射線治療でしたが、毎回全身麻酔を必要とする動物の放射線治療は、その麻酔自体がリスクになります。特に今回は呼吸がとても苦しいので全身麻酔が命取りになる状況です。

 

現実的にはどの治療も行うことができない状況でしたが、有効な治療がないとお話するのは本当に心苦しい…何かできることはないものか…

そういうった思いで+αの治療オプションを求めて、昨年レーザー獣医学研究会に参加してレーザー治療器を導入しました。

 

今回、飼い主さんにご提案して行ったのが、これまでお話してきた「マイルドレーザーサーミア」という治療法です。

椎間板ヘルニアなどの痛みを軽減する目的でも使う、ロータリーハンドピースという先端(レーザーファイバーがグルグルと回転しながら照射する)を用いて週1回、30分間患部にレーザーを照射します。

表面やけどを防ぐために、冷やしたジェルパックをあてながらレーザーをあてます。

麻酔も必要なく、オーナーさんも立ち合いで一緒にさせていただいたので、呼吸が苦しい猫ちゃんでも嫌がらずじっとしてくれました。

 

 

残念ながら、2回治療を行った後に突然の呼吸困難で亡くなってしまったのですが、飼い主さんからは「楽そうになって食欲も出たので、やって良かったです。」と仰っていただけました。

 

肺腫瘍では長期生存したケースや、他にも肝臓や脾臓の腫瘍でも腫瘍が縮小したり効果があったケースなども報告がありますので、少しでもガンで苦しむ患者さんのQOLの改善にお役に立てればと思っています。

 

また、さらにガンを積極的に縮小できる可能性がある治療法として、『ICG-リポソーム(ICG-Lipo)を用いたレーザーがん治療』があります。

レーザーをあてる方法としては、上記方法と一緒なのですが、先に血管内にICG-Lipoという「レーザー光の感受性を高める色素をくっつけた、微量な抗がん剤をカプセルに閉じ込めた試薬」を投与します。

その試薬がガンに行き渡った上でレーザー光を照射しますので、ガンを選択的に照射し、なおかつ抗がん剤をその部位で作用させ、体温上昇で抗がん剤の感受性も高めてしまおうという最先端の治療となります。

 

様々なタイプの腫瘍で効果が報告されてきていますので、ご興味のある方はご相談ください。

猫にもっとも多い腫瘍~リンパ腫

2019年09月04日 (水)

オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。

たまに病院を18:00までで閉院させていただくことがありますが、セミナー(勉強会)に参加してたりします。

ここのところ月1回のペースで参加しておりますので、ご迷惑をお掛けしておりますがお許しください。

つい先日は、「猫のリンパ腫」について勉強してきました。

 

 

猫の腫瘍の中で、「リンパ腫」という腫瘍はもっとも多くみられる疾患です。

血液の中のリンパ球という細胞の腫瘍ですから、リンパ球が分布するどこの臓器にも出てくる厄介なヤツなのです。。。

 

例えばこんなところ…

 

胸の中の縦隔リンパ節というリンパが腫れて、それに伴い胸に水がたまって呼吸が苦しくなります。

猫白血病ウイルスをもった若い猫ちゃんに多いタイプです。

 

 

 

次は鼻の奥、のどにつながる部分に小さなリンパ腫ができた猫ちゃん。

ここは息が吸いにくくなり開口呼吸(口を開けて呼吸)でとてもつらい場所です。

鼻の中は猫ちゃんのリンパ腫のできやすい場所のひとつなんです。

 

 

 

消化管にもできます。胃の中に潰瘍を伴ったしこりができています。

食欲がなくなり、よく吐くようになります。

 

 

 

最近増えているのが小腸にできる高分化型(良性に近い)リンパ腫なんかもあるんです。

ずっと下痢が治らずやせてしまいます。内視鏡を入れると、腸の粘膜がシマシマになってます。

 

 

 

先日、オークけやきの病院猫「アミカ」が亡くなったことをご報告させていただいてました。

実はアミカも最後は「リンパ腫」になりました。

 

この子はシニアになってからは本当に病気ばかりで…ずっと治療をしながら悠々自適に暮らしてました。

甲状腺機能亢進症になったお話は以前のブログでしておりましたが、続編を書こう書こうと思いながらも忙しく。。。

期待してお待ちいただいてた方がもしいらっしゃったら、たいへん申し訳ありませんでした。

 

その後、慢性膵炎になり、さらに糖尿病になってインスリンを打ちはじめ、しばらくすると慢性腎臓病となって点滴治療も開始しておりました。

 

そして今年の春から、よく吐いて下痢をしょっちゅうするようになり、お腹の超音波検査で、腸間膜リンパ節の腫れが見つかりました。

 

細い針を刺して生検を行った結果は、中〜高悪性度のリンパ腫でした。

詳しい説明は省略しますが、リンパ腫という悪性腫瘍は全身ガンです。

治療はいくつかの抗がん剤を組み合わせて毎週投与していく、「L-CHOP」や「COP」といった治療法をご提案します。

 

しかしアミカの場合は、超高齢であちこちの内臓も悪くなっていましたから、抗がん剤の使用はかえってQOL(生活の質)を落として寿命を縮めてしまうことが目に見えてたため、抗がん剤治療は選択しませんでした。

 

行った治療は、点滴や吐き気止めの注射、インスリン投与などの従来の維持治療に加えて、リンパ腫の進行をゆっくりするためのステロイド投与、小腸の慢性疾患で損なわれやすいビタミンB12の注射、自分自身の免疫を上げるための注射etc..

 

最後の最後まで、ぼちぼち好きな食べ物を食べながら、太くていいウンチをし、のんびり過ごしながら最期の時を迎えられましたので、これで良かったのかなと個人的には思っています。