ロイヤルカナンのフード1袋プレゼントキャンペーンを実施中です!

2022年10月13日 (木)

オークどうぶつ病院けやき 前谷です。

ただいま、ロイヤルカナンさんのご協力のもと、ワンちゃん猫ちゃんの避妊・去勢手術後に推奨のフードをプレゼントさせていただくキャンペーンを行っております。

 

 

 

避妊・去勢手術を終えられた方、これから受けようと相談にお越しになられた方などには、下のようなフードサンプル袋をお渡しします。

 

 

その中にはキャンペーンの用紙が入っておりますので、そちらからアクセスしていただいて申込みをしていただければ、後日フードがお家に届く仕組みとなっております。

 

 

具体的な商品としては、ワンちゃん用は「太りにくいよう低カロリーに、かつ尿路結石にも配慮しミネラル調整」を行った『ニュータードケア』1kgがもらえます。

 

 

 

猫ちゃん用は、この度新製品として登場したばかりの「1歳になるまでの成長期に必要な栄養を満たす、かつ太りにくいように低カロリーも実現」したフード『ニュータードケアキトン』400gがプレゼント対象商品です。

 

 

 

 

一番良いのは、これから手術を受けようかなと検討されているタイミングで申し込んでいただくとベストかと思います。

手術前にご自宅にフードが届いていて、手術前から少しずつ始めていただき、術後スムーズに移行できますので。

手術をそろそろ考えようかなという方は早めにお声掛けいただければキャンペーンサンプルをお渡ししますのでスタッフまでお声掛けくださいね。

 

最近、避妊・去勢手術を終えられたワンちゃん猫ちゃんや、手術後に体重が増えてしまって、何かおススメのフードがないかな~とお困りの方などにもお渡しできます。

なお、このキャンペーン用紙入りサンプル袋は、※一家族につき1つの限定となりますのでご了承ください。

数に限りもありますので、気になった方はお早めにご相談くださいね。

 

ハムスター🐹は虫がうじゃうじゃ

2022年10月08日 (土)

オークどうぶつ病院けやき 前谷です。

以前、わが家のペットについてご紹介したことがありましたが、その「いちごちゃん🐹」は2歳半で老衰で亡くなりました。

しばらく経った先日、ついに2代目🐹を迎えました。

 

前の子は毛色がブルーサファイアだったのですが、今度はパールホワイトが良い!と子どもたちが言うのでパールホワイトの♂の子に。

 

 

ジャンガリアンハムスター(パールホワイト)の『大福くん』です。

額に黒い毛がモシャモシャっと生えてて…これがカッコいい♪(ここ数日、だんだんと薄くなってきてますが…)

 

 

元気ですごく人懐こいし、絶対に咬まないとても飼いやすい子なんですが、一つだけ問題が。。。

 

「うんちがゆるい!!」「ゼリーのような、ものすごーく長いうんちが出る!」んです

 

すぐに翌朝、うんちを持っていって検査をすると…

 

 

なんか動いてる!

 

真ん中の大きな動く虫は、おそらく動き方からするとトリコモナスという原虫です。

ハムスターには複数の原虫(トリコモナス・ジアルジア・アメーバなど)が寄生していることが多く、病原性のないものも多数いますので、うんち検査で虫が出たからすぐ異常!というわけでもないのです。。。

 

その大きな虫の周りで、らせんを打って走り抜ける小さな細菌がたくさんいることに気づかれた方いらっしゃるでしょうか。

この細菌たちも、出たからすぐに異常というわけではないのですが、これだけうじゃうじゃ増殖しているということは、おそらく腸内環境がすこぶる悪いと考えられます。

 

ついでにこんな卵も出てきましたよ。

 

 

これは、ネズミ大腸蟯虫(ぎょうちゅう)の卵で、これも実は病原性はないと言われていますが、一応駆虫薬は飲ませておきましょう。

 

ハムスターのお腹の寄生虫で気をつけないといけないのは、『小型条虫』という虫。

これは、人にも感染する可能性がある「人獣共通感染症」だと言われています。

最近、たまに若いハムちゃんをお連れの患者さんでも出てくることがあります。

ハムスターを飼うのは小さなお子さんがいる家庭が多く、そういう意味では気をつけないといけない寄生虫ですね。

うちの子のうんちは何度も検査しましたが、小型条虫の卵は出てきませんでした。

 

さてさて、乱れてしまっている腸内環境を整えるため、原虫を駆虫する薬と善玉菌である整腸剤をシロップに溶かして毎日こどもたちに投薬してもらいました。

すると7日後には。。。

 

 

まったく変わってないんです!

 

 

トリコモナスもらせん菌も、相変わらずうじゃうじゃしておりました。。。うんちも良くならなかったですもんね。

本当にこの原虫という虫は犬でも猫でも落ちにくい虫で、らせん菌にもあまり薬は効かなかったようです。

 

 

そこで抗菌薬の種類を変更し、再度トライ!

2種類目の薬は効いてくれたようで、だんだんと良いうんちをするようになりました。

2週間続けて飲ませて、うんちを再検査したところ …..

 

 

お分かりでしょうか。

トリコモナス(原虫)やらせん菌はすっかりいなくなり、腸内環境がとても良くなった様子です♪

このように、ハムスターの下痢・軟便は非常に治りにくく厄介な病気です。

新しくハムスターを飼い始めた方は、うんち検査で寄生虫の有無を調べることもできますので一度お越しくださいね。

 

 

 

マイクロチップの義務化について

2022年09月17日 (土)

オークどうぶつ病院けやき 前谷です。

令和4年6月1日より動物愛護管理法が改正され、犬猫のマイクロチップが義務化された話はみなさんもチラッと聞いたことがあるでしょうか。

 

 

 

動物愛護管理法の改正により、具体的にどう変わったのか?というと、

 

①犬猫を販売するペットショップやブリーダーさんは、マイクロチップを入れることが義務化された

②すでに犬猫を飼っている方は、マイクロチップの装着が「努力義務」に

 

 

ということで、制度が変わったので長らく変更していなかった当院のホームページ『予防のために』というコーナーの『マイクロチップ』の記事も大幅に手直ししてみました。

新しくなったマイクロチップに関する現在の状況は、そちらのホームページの方を読んでみてくださいね。

 

 

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ここからはちょっとややこしいお話。制度変更の様々な事情について書いてますので、ご興味があればお読みください。

 

これまでマイクロチップを装着すると、日本獣医師会が民間団体として運営していた『AIPO』というデータベースに登録を行っていました。

AIPOに登録すると、私たち現場の獣医師もアクセス権限を持ってますので、例えば動物病院に保護された際に、私たちがすぐにデータベースを検索でき、すぐに飼い主さん情報にたどり着くというメリットがありました。

 

今回、動物愛護管理法改正により、国(環境省)の別のデータベース(こちらも獣医師会が運営してるのですが..)への登録が義務化されました。

その登録方法は、先ほどの当院ホームページのマイクロチップの記事に書いてますのでご覧ください。

こちらのデータベースには、自治体と警察しかアクセス権限がなく、私たち現場の獣医師は問い合わせダイヤルに電話することしかできず、獣医師会の方から飼い主へ連絡が行くような流れになっておりますので、もし夜間などに保護時は翌日まで問い合わせができません。

 

国(環境省)のデータベースは、マイクロチップを入れたら義務となってますので必ず登録が必要です。

民間のAIPOの方は任意となっておりますが、もしAIPOの方も登録をご希望の方は、登録の方法が書いた紙をお渡しできますので、仰ってくださいね。

AIPOへの登録の方法はコチラからもご覧になれます。

 

 

データベースを1つに統一して、AIPOのデータを移行してもらえればスムーズだったのですが、様々な事情で出来なかったようですね。。。

また制度やシステムは変わるかもしれませんので、変更があれば私たちも勉強してその都度お知らせいたします。

ようやくドコモ『d払い』にも対応しました!

2022年09月01日 (木)

オークどうぶつ病院けやき 前谷です。

先日、新しいキャッシュレス端末を入れてお支払い方法が増えたブログ記事を載せておりましたが、ようやくドコモの『d払い』が承認され、新しいお支払い方法として使えるようになりました。

 

以前より入れて欲しいというご要望が多かったため、こちらのブログでもお知らせしておきますね。

お支払いの際に、「d払いで!」とお声掛けください。

新端末stera terminalで簡単に決済可能となりましたので。

 

ほぼ同時期にゆうちょの『ゆうちょペイ』も審査を通ってますので、そちらも新しく支払い可能となりました。

よくご質問をいただきます、福岡市の『ネクスペイ』には対応しておりませんのでご了承くださいませ。

 

話は変わりますが、いやはや…先日の新型コロナウイルスの感染力には本当にまいってしまいました。。。

自分ではかなり気をつけている方だったと思うのですが、それでもかかってしまいました。

多くの患者さんにご迷惑をお掛けしてしまった中なのですが、休診期間中スタッフを通して励ましのお言葉が届いたり、お見舞いの品物までいただいた方もいらっしゃいまして、本当に本当に皆様ありがとうございました!

 

待合室やスタッフの働く院内環境の感染対策もより強化いたしました。

よりいっそう感染対策には気をつけてまいりますので、今後もどうぞよろしくお願いいたします。

 

空気を取り込んで紫外線UVで除菌する、岩崎電気『エアーリア』を両院待合室には設置しました!

 

今年も中学校に行ってきました

2022年07月25日 (月)

オークどうぶつ病院けやき 前谷です。

今年も市内の某中学校に社会人講和でお呼ばれして行って参りましたよ。

コロナウイルス感染症の影響で2年半ぶりの講演です。

今年のパートナーは、動物看護師の佐志さんと一緒に行きました。

 

行くまでは緊張してたそうですが、いざ講演となるととても堂々としてました!

 

まずは獣医さんや動物病院で働くお仕事の話をスライドで紹介します。

 

他にもいくつかの職業の方が来ている中から、私たちの講演を選んでくれた子たちが集まってますので、みんな一生懸命に聞いてくれます。

スライド講演のあとは、体験授業をという要望でした。

例年のごとく当院の「ぐらちゃん」が大活躍します🐶♪

 

ぐらちゃんを囲んで、ワンちゃんの体の構造や健康チェックで見るポイントを教えたり、指の本数から他の動物の話にまで。。。いろんなことをお話しました。

そして今年はさらに体験学習を入れてくださいとの要望にお応えすべく、採血をしているところを実際に見てもらったり、佐志さんが爪切りを教えてくれたりと盛りだくさん!

 

そして今年も、みんなに「ぐら」ちゃんの心臓の音を聴診器を使って聞いてもらいましたよ。

聴診器をあてた瞬間の、目がまん丸になる中学生たちの表情😲!

順番を待ってる間は、みんなに自分の心臓の音も聞いてもらって、人間と犬でどう違うか聴き比べてもらったり。。。

 

中学校2年生ということで、みんな将来どんな仕事に就きたいか、少しずつ希望が出て来ている時期のようです。

熱心な子は、終わったあとに「私、トリマーさんになりたいんです!」なんて声をかけてくれました。

私たちの活動が、将来の進路を決める際に何かの形で役に立ってくれると嬉しいのですが。

社会貢献だと思って、お声を掛けていただける限りはこういった活動も継続して行きたいなと思います。

 

 

余談ですが、ぐらちゃんを連れて校内を歩いていると、毎回決まって人気者になるんです!

今の時代にはそんなことはないんでしょうけど、子供の頃「校内に迷い犬🐕‍🦺が入って来たとき」のあの反応ですね(笑)

たくさんの中学生にい~っぱいいっぱい触られて…今年もぐらちゃんはよく頑張りました!!

 

学校でもお利口さんでお疲れ様でした♪

腎臓への”黄色信号”を知る~犬猫用『FGF23』測定のご紹介

2022年06月28日 (火)

オークどうぶつ病院けやき 前谷です。

以前に、慢性腎臓病を早期発見できるかもしれない検査項目『SDMA』のお話をブログでしました。

今回も、新たな腎臓の外注検査『FGF23』のお話をしたいと思います。

ちょっとマニアックなお話なので、すごく興味がある方だけお読みいただければ幸いです。

 

検査をイメージしやすいものとして私が勝手に作りました。富士フィルムさん公認のものではありませんので。。。

 

富士フィルムさんが検査を実施している『FGF23』という検査項目を、最近私も採用して測定を始めております。

これは何なのかというと、体の中に「リン」という物質が増えて腎臓に負担が掛かりそうになると、骨から分泌される物質がFGF23です。

FGF23は、①腎臓に働きかけ、リンをたくさん外に出さねば!あるいは②腸管に対しては、リンを吸収しないようにせねば!という2つの働きをすることで、血液中のリンを上昇させないようにするんですね。

 

難しいことはさておき、何のために役に立つのか?というところを簡潔に説明すると、

 

1.腎臓病の早い段階で上がってくるので、腎臓病の早い段階で「今後、腎臓病の進行に注意した方が良いんだ」という目印となる。

 

2.今の食事内容が問題ないかどうか?腎臓病用の療法食に変えた方が良いのか?

あるいは変更した後に、変えた効果が出ているのか?という食事を評価する指標となる。

 

大きくはその2つの意味で役に立つ検査だと思います。

1.に関しては、FGF23が腎臓病の予後(将来の見通し)に役に立つことが証明されています。

2.に関しても、FGF23が上がっていれば腎臓病用の療法食にすぐにでも変更した方が良いという判断になるし、療法食に変更することで数値が下がることもハッキリしているので、今の食事内容が適切かどうかの判定材料にもなるかと思います。

 

この辺りはとても難しいお話なので、このFGF23に関わる機構の1つ「クロト―遺伝子」というものを発見した腎臓内科医の黒尾誠先生の新書を読みました。

 

 

衝撃のタイトルでした!「老化加速物質=リン」「腎臓(リンの排出)が寿命を決める」とは。。。

読んで非常に勉強になりました。

腎臓への注意信号、黄色信号とはまさに納得の表現でした。

ヒトの医学においても、『FGF23』という項目は測定ができるそうなのですが、あくまでも腎臓病の検査としては保険適用外(自費診療)だそうです。

黒尾先生は、もし健康診断としてFGF23が測定できるようになれば、「早くから気づいて食事内容を見直すなどの対処をすることで、腎臓が悪くなって透析が必要になる患者さんがかなり減るんじゃないか」と仰っているわけですね。

 

そんなステキな検査が動物でも測定できるのですから、富士フィルムさんには感謝です。

動物も腎臓病は非常に多く、私たちの診察の中でも「腎臓が悪い子の点滴治療」はかなりのウェートを占めます。

特に猫ちゃんの腎臓病の多さは皆さんもご存知の通り。

こういった点滴治療に通うことになる動物たちを少しでも少なくし、早め早めに対処が出来ればまさに理想的ですよね♪

 

当院の看板犬、「ぐり」「ぐら」ちゃんたち兄弟も腎臓に弱点があるようです。

ここ最近は腎臓の標準的な血液検査項目に加えて、定期的にこの『FGF23』をモニターしながら、今の食事内容で大丈夫かどうか?警告信号は出てないかどうか?をしっかり監視しております。

 

とても難しい内容でしたね。。。

もしとことん突き詰めて検査などをご希望の方がいらっしゃれば、相談していただければ検査のメリットなどをお話いたします。

まだ症例報告や学術論文なども多くない検査ですので皆さんにオススメしているわけではありませんが、ご興味持たれた方はぜひお声かけください!

 

お支払方法が増えてます!(d払いはもう少しお待ちください)

2022年06月21日 (火)

オークどうぶつ病院けやき 前谷です。

最近お越しになられた際に、当院のカード端末が変わったことに気づかれた方もいらっしゃるかもしれません。

このたび、オークどうぶつ病院では両院ともに新しく『stera terminal』というキャッシュレス端末を導入しました。

福岡市がDX推進策として、各区役所の市民課や証明書コーナーに導入した最先端の機械です。

それに伴い、当院での支払い方法・決済手段が増えましたのでお知らせいたします。

 

クレジットカード決済

 

これまでと同様、VISA、Master Card、JCB、Amex、Dinersなどのお支払いが可能です。(一回・分割払い)

これからは、カードをお預かりすることなく非接触でのお会計ができるようになります。

タッチ決済にも対応しましたので、以下のようなマークがあるVISA・Master・JCBカードをお持ちの方は画面にタッチでの簡単な決済も可能です。(1万円以上のお支払いに関しては、暗証番号の入力かサインが必要になるそうですが…)

 

承認までのスピードも圧倒的に早くなりましたので、お会計もスムーズです!

もし暗証番号が分からない方やサインをご希望の方は、付属のスライタスペンで画面上に電子サインを書いていただく形になります。

 

 

電子マネー

電子マネーとして、iDやQUICPay(クイックペイ)、楽天Edy、nanaco、WAON、そして交通系(Suica、nimoca、はやかけん etc..)でのお支払いが可能となりました。

案内通りに画面にタッチしていただければ簡単にお支払いが可能です。

 

また、Apple PayやGoogle Payにも対応してますので、iPhoneに登録したクレジットカードや電子マネーでスマホタッチをして決済することも可能になりました。

 

QRコード決済

これまでQRコードを読み込んでもらっていた楽天ペイもこちらのstera terminalで決済をさせていただくことになりました。au pay、メルペイなどもこの端末で決済が可能です。

ただし、ご要望の声も多く頂いておりましたドコモの『d払い』や、『ゆうちょペイ』に関してはまだ審査が通過しておりませんので、決済が可能になったタイミングでまたお知らせいたします。

 

お支払い方法をスタッフにお伝えいただき、「お支払い用のQRコード」を開いてお待ちください。

あとは機械の案内に従って、端末画面上のカメラのレンズにスマホのQRコードを向けていただければOKです。

 

 

※※※ ただし、PayPay(とLINE Pay)とは独自に契約を結んでおりますので、これまで通りのお支払い方法となりますのでご注意ください。※※※

PayPay(LINE Pay)の方だけはこれまでどおり、受付にあるPayPayのQRコード(以下ような)を読み取っていただき、金額を入れて決済完了画面をお見せください

 

何か分からないことがあればスタッフまでお気軽にお尋ねくださいね。

オールインワンのフィラリア予防薬あります!

2022年05月11日 (水)

オークどうぶつ病院けやき 前谷です。

5月になりオークどうぶつ病院周辺でも蚊を見かけるようになりました。

ということは、そろそろフィラリア予防しとかないとな~とソワソワしてらっしゃる方も!?

 

フィラリア予防に関しては、以前ホームページのリニューアルの際に記事を書きましたが、様々な薬があるんですね~

先生のオススメは?どれが一番売れてますか?とかよく聞かれますので最近の薬のお話を。

 

ここ数年で爆発的に売れているのが、「オールインワンタイプの予防薬」です。

フィラリア予防薬ってフィラリア予防の効果についてはさほど違いがなく、色んな薬があるのは、実はフィラリア以外のプラスアルファの効能が違うからなんですよね。

オールインワンタイプというのは、フィラリア予防効果に加えて、お腹の寄生虫駆除と「ノミ・ダニ予防」までが入った薬のことを指します。

 

 

当院では、オールインワンの予防薬を2種類取り扱っております。

写真右側の『ネクスガードスペクトラ』という薬。

もうひとつが1年遅れて登場した写真左側の『クレデリオプラス』という薬です。

おやつタイプとフレーバーつきの錠剤という違いや、分かれる体重の境界が違うので、その辺りで最適なものをご提案しております。

 

 

上の図が、動物病院で日本一売れている予防薬『ネクスガードスペクトラ』の特徴を書いたものとなります。

オールインワンになったことで、ノミダニ予防も一緒に食べる薬で行うことになるのですが、以前からあるフロントラインのようなスポット剤との違いを皆さんご存知でしょうか?

 

すぐにシャンプーができる!?… それももちろん正解ですね~

獣医師の立場としてお伝えしたい一番の違いは、上図で強調している部分「速効性」なんですね。

実は、ノミダニを寄せ付けないようにする薬はありません。

体にノミやダニがくっついてきて、薬が作用して死んで落ちるまでの時間が速くないと刺されてしまう危険性が高くなります。

 

同じメーカーのノミダニ予防の製品『フロントラインプラス」との比較では、フロントラインがノミを駆除するのに24時間かかるのに対し、ネクスガードは6時間で落とします。

また、マダニに対してもフロントラインは48時間かかるんですが、ネクスガードは半分の24時間で駆除することが証明されてます。

しかも、その効果が1ヶ月持続するので、毎月飲ませることできちんとノミダニの予防ができるというわけです。

(クレデリオプラスも、6時間でノミの99%以上を、8時間でマダニの99%以上を駆除することが試験で分かっています。)

そういったところを考えると、ノミダニ予防薬は、速く落ちる「飲み薬タイプ」のものをぜひ選んでいただきたいですね!

 

 

また、クレデリオプラスは上の写真のようにビーフの香りがついた錠剤タイプとなっております。

そのまま食べる子も多いですし、フードに入れておくとだいたい食べるわけなんですが、たまに警戒心の強いワンちゃんいますよね。

そういう子には、砕いて粉末にして好きなものに混ぜることもできるわけですね。

 

というわけで今回のブログでは、最近のフィラリア予防薬の解説をしてみました。

そろそろ本格的なフィラリア予防シーズンに突入しましたので、ぜひ当院にお越しくださいね。

食物&環境アレルゲン対応フード『オールスキンバリア』新登場!

2022年04月11日 (月)

オークどうぶつ病院けやき 前谷です。

ヒルズさんから期待の新製品『オールスキンバリア』が登場しましたので、そのご紹介をしたいと思います。

 

これまで、食物アレルギーのフードとしてたくさんの製品を各メーカーが作って販売してきました。

食物アレルギーの話は、以前のブログで書きましたが、何らかのタンパク質に対してアレルギー反応があるワンちゃんがその食べ物にヒットしにくいように、原材料を選んだり加工を行ったのが食物アレルギー用フードです。

一方で、ヒルズは『ダームディフェンス』という環境アレルギー(いわゆるアトピー性皮膚炎)をフードで改善するための製品も販売してきました。

そのヒルズさん曰く、このフードは「アレルギー・皮膚ケアの歴史が変わる。新世代フード、誕生!」だそうです(^_^;

皮膚用製品の最高傑作が完成したような雰囲気ですね。。。

 

その期待の新製品の特長はと申しますと、環境アレルギーと食物アレルギーを両方対応可能なフードが登場!ということでしょう。

 

 

①食物アレルギーに対して

ワンちゃんのアレルギーの原因食物としては、かなり少ない(ヒルズ調べでは食物アレルギーのうちの4%)と言われている「」を唯一のタンパク源として使用してます。(アレルゲンとしては、も使われております)

そのため、食物アレルギーの犬に対してかゆみの原因物質を食べてしまうリスクがとても低いフードになっているそうです。

人では卵は食物アレルギーの原因としてとても有名ですので、意外なタンパク源でした。

こういったフードが普及することで、これまでワンちゃんでアレルギーになることが少なかった卵のアレルギーが増えて行かないかも注目してますが。。。

 

②アトピー性皮膚炎(環境アレルゲン)に対して

ヒルズ独自の「ヒスタガード」という技術(栄養成分のブレンド)により、環境アレルゲンが侵入する皮膚表面のバリア機能を改善する効果があるとのこと。

 

 

その両方を改善する可能性が高いため、例えばまだ何のアレルギーかハッキリしていないようなケースだったり、色々と治療をしているけどなかなか良くならないケースなどに使ってみる価値があると言えますね。

 

 

①②③の3つの働きで皮膚を健康に保ちます!

きちんとデータがあるのも良いですね♪

 

先日、新発売のヒルズのシンポジウムがありましたが、トライアルで使用した皮膚科専門医の先生にとってもとても優れた製品だったとのこと。

これまで何のフードでも改善しなかった犬で改善したケースがあったよ~とか、今まで痒み止めである程度管理できてた子がさらにかゆみがグーンと減ったんだよとか。。。

皮膚科専門医の先生たちにとっても、皮膚がかゆい!と来たワンちゃんへのファーストチョイス(最初にご提案するフード)になっているとの話でした。

 

ヒルズ製品としては、『腸内バイオーム』に次ぐ期待の製品となりそうな予感です!

ただし、唯一のネックは他のフードと比べて料金がちょっと高いんですよね…

食べてくれるかどうかのお試しの小袋サンプルもありませんので、いきなり1.35kgの1袋を購入していただかないといけないのもありまして…

 

もし食べなかったら、ゆで卵を混ぜてあげたら良いよ~という話もシンポジウムではありましたから、皮膚病が治らなくて本当に困ってらっしゃる方でぜひ使ってみたい!という方は1.35kgを購入いただいて試してもらう価値はあると思います!

もしこのブログを読んで興味を持たれた方はお声かけ下さいね!

ネコちゃんのまぶたの大きなイボ(レーザー手術例)

2022年03月02日 (水)

オークどうぶつ病院けやき 前谷です。

3月になりましたね。4月から本格的に病院が混み合う前にフィラリア検査を済ませたい方は、今月からフィラリア検査と予防薬の処方が可能です。(健康診断の血液検査も同時に行うことも出来ます)

また、動物管理センターに確認すると、狂犬病の「注射済票」も本日付の注射から新年度(令和4年度)の済票が発行されるとのことでしたので、狂犬病接種も同時に早めに済ませていただくことが可能です。

外来が落ち着いてる今の時期に済ませたい方はどうぞお越しくださいませ。

前置きが長くなりましたが、今回はレーザー手術器を使って目のイボを手術した猫ちゃんのケースをご紹介します。

 

目の大きなイボでお困りのネコちゃん。。。

飼い主さんがブログを見てレーザーで治療ができないか?とお越しになりました。

かなり大きなイボ!本人もイヤだったことでしょうね。

 

手術日当日の顔写真です。

上まぶたから大きなイボがぶら下がり、視界を邪魔しておりました。

 

診察時に針を刺して細胞を取る検査を行ってましたが、中には液体がたまっており、悪性の腫瘍を疑う細胞は取れませんでした。

もしこのイボを完全に切除をするとなると、まぶたの大部分を切除することになり、目の形が大きく変わってしまう可能性があります。

 

そこで、レーザーでやってみましょうとお話しました。

体にできたイボの場合は全身麻酔を必要としないことが多いのですが、今回は目のイボなので全身麻酔で行いました。

まず、袋状になっている膜に穴を開けて、中身を出します。

 

中には茶色い液体がたまっており、しぼり出すとペチャンコになりました。

 

しぼんだ袋の部分をレーザーメスで切り取っていきます。

下の眼球が熱でダメージを受けないよう、少しずつ冷やしながら進めます。

上の包んでいる袋を切除後、まぶたに残る分泌腺の細胞に対しては、レーザーで蒸散・凝固処置を行いました。

治療終了後の写真がこちらです。

 

治療が終わった段階では、袋の底にあたる部分が黒く凝固されているのがわかりますね。

 

実は、気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、目の下のほっぺに白いしこりがありますよね。

この猫ちゃんは、体にもたくさんの同様のしこりが出来ておりました。

細胞を取る検査を事前に行っており、そのたくさんのしこりは肥満細胞腫という腫瘍だと分かっておりました。

 

肥満細胞腫は周りにタコ足を伸ばすように広がる特徴の腫瘍ですので、レーザーでの治療は向いておりません。

まぶたのしこりは何度も検査を行い肥満細胞が出てませんでしたので、レーザー治療を行いました。

同時に、他の7か所もの肥満細胞腫は手術で摘出を行いました。

 

10日後に、肥満細胞腫の傷の抜糸にお越しになった際の顔写真がこちら。

 

とても凛々しい顔立ちになりました!ほっぺの手術の傷もきれいに治ってますね。

 

レーザーの傷跡は小さくなりカサブタになっており、あともう少しでカサブタが取れて治りそうです。

問題は、目のしこりが肥満細胞腫だったのであれば、またすぐに再発してくる危険性があります。

病理検査の結果をドキドキしながら待ちました…

 

 

結果は、アポクリン腺腫という汗腺由来の良性腫瘍でしたので、肥満細胞腫ではなくてホッとしたところです。

さらに10日経ってお電話でまぶたの傷の状態を確認したところ、きれいな状態にまで治ったとのことでした。

 

今回は、まぶたに出来たかなり大きい、しかも嚢胞(液体をためた袋)状のイボにレーザーを使用してみましたが、非常にきれいに治ってくれて良かったです!!

 

※(参考):レーザーの過去ブログより

口の中のガン(口腔内腫瘍)へのレーザー治療

歯原性のう胞へのレーザーの応用